◇J2・J3百年構想リーグ地域Lラウンド第9節 福島2-0札幌(4日・大和ハウスプレミストドーム)

 福島戦はもどかしさはあったが、チームとしての内容自体は悪くなかったと思っている。ただ個人個人を見ていくと、ホームで絶対にやってはいけない試合をしたのは確か。

多くの選手が殻に閉じこもっている雰囲気が出過ぎていた。

 中でもボランチで先発した田中克幸が気になった。もっともっとやれる選手なのに、以前とは違い、小さく収まってきている感じがする。彼の強みは攻撃参加した際の左足。それが遠くの位置から1本シュートを放ったくらいしか見せ場がなくては、良さは全く出ない。同じボランチの木戸が一段階レベルの違うプレーを見せていたが、田中克も同じくらいやれる能力はあるのだから。彼が試合をコントロールしなければならなかったし、勝ちに導かなければいけなかった。

 前半26分にヘディングシュートを外したFWの大森もそうだが、勝手に悲壮感を出して勝手に自滅している状態の者が目立つ。そんな選手に周りもボールを出そうとは思わない。後半39分に福森が前線のサフォにいい縦パスを入れたが、そこに出てくることを感じておらず、通らなかった。あれが今の札幌の象徴的なシーン。自分が何とかするというぎらつきが少なく、どこか人任せの感が否めない。

決定的な仕事をして勝ちに持って行けるような選手は福森くらい。若手もベテランも無難な仕事をしている印象なのが気がかりだ。

 リーグ戦は前半戦を終えたが、まだ半分。取り返すチャンスはたくさんある。自分のサッカー人生をより良いものにしていくためにも、観客を楽しませるパフォーマンスをもっと出していかないと。福島戦の結果で目を覚まさないようでは、プロで長くやっていくことなどできない。それくらい大事な一戦だったということを、今一度、肝に銘じて奮起して欲しい。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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