スピードスケート女子で今季限りで現役を引退した高木美帆さんが6日、都内で記者会見を行った。女子最多五輪通算10個のメダル獲得、日本勢初の世界選手権オールラウンド部門優勝など数々の歴史を刻んできたレジェンド。

銅メダルを獲得した3月の世界選手権でリンクに別れを告げた。会見には髪をまとめブラウス、パンツスーツを白でそろえ、笑顔を交えて登場した。

 会見序盤で「スピードスケートとは」と問われた高木さん。やや悩みながらも「ありきたりな言葉にはなってしまうが、たくさんの経験をできたもの。本気になる環境が自分にとってのスピードスケートだった」と答えた。

 加えて、「そういうものに人生の中で出会えたことはありがたく思っている。自分をここまで作ってきてくれたものにスピードスケートがある。それはこれからもなくならないし、思い出や経験としてそばにいてくれるものとして感じている」と5歳から始めたスケートへの思いを語った。

 ラストレースを終えて約1か月がたった。「現役を退くことに対して寂しいなって思う気持ちは感じていない。一つは私のこれからの人生にも今まで経験してきた、ともに歩んできたスピードスケートの時間をどこか感じているからなのかなと思っている。(スケート)靴に足を入れた瞬間を感じることがないんだと思うと、引退した実感が湧くときはあるが、スピードスケートはなくならないと思うのと同時に今は実感が湧いていない」と世界選手権から、これまでの期間を振り返った。

 現役時代は日常生活からスケートを考えていた高木さん。引退した現在は「せっかく作った体形を崩したくない。意識を高く持って、朝起きたらストレッチをして代謝を上げようかなと日々過ごしている」とおどけながらも染みついた環境は大きくは変わらないようだった。

 ◆高木 美帆(たかぎ・みほ)1994年5月22日、北海道・幕別町生まれ。31歳。帯広南商、日体大卒。18年世界選手権総合優勝。19年に1500メートルの世界記録樹立。20年全日本選手権で史上初の5種目V。五輪は10年バンクーバー大会に史上最年少15歳で出場。家族は両親と兄、平昌五輪2冠の姉・菜那さん。164センチ。

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