巨人の坂本勇人内野手(37)は出場7試合で20打数1安打で打率5分。数字こそ上がっていないものの不振だった昨年の春先とは違い、鋭い打球を連発している。

得意のマツダから上昇カーブに期待がかかる坂本を野手担当の内田拓希記者が「見た」。

 左打者が引っ張ったかのような力強い打球が右翼へ伸びていった。3月29日・阪神戦(東京D)の2回1死で坂本が初球の外角直球を強振。惜しくもフェンスいっぱいまで下がった右翼手のグラブに収まった。試合後に「ただのライトフライや!」と笑っていたが、5年ぶりの逆方向弾と紙一重の当たりだった。

 開幕からHランプこそ1度しかともっていないものの、打率2割9分をマークしたオープン戦の状態をキープしているように映る。練習では一貫して快音を連発。3月31日の中日戦(バンテリンD)の試合前フリー打撃の最高打球速度174キロはキャベッジ、ダルベック、大城に次ぐチーム4番目の数字だ。好守やシフトに阻まれた長打性の当たりもあり「アンラッキーも多い。きっかけがあれば上がっていく」と阿部監督。体勢を崩された凡打が多く、ファーム再調整を申し出た昨年4月とは打席内容が異なる。

 得意のマツダで、そのきっかけとなる一本が出るかもしれない。

チームにとっては鬼門の地だが、坂本は過去5年連続で打率3割超えだ。開幕から22打席無安打だった23年は4月8日の敵地・広島戦でバックスクリーンへシーズン初安打の1号をたたき込んでから状態を上げ、最終的に22本を量産した。

 背番号6を取材して2年あまり。浅はかな質問をしてかわされたことは多々あるが、間違っていれば「それは違う」と言ってくれる人だ。「去年の後半からずっと状態はいいように思いますが」という問いかけに、ほほ笑みながらうなずいていた。もうすぐ、ハードラックがHランプに変わると確信している。(内田 拓希)

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