3月3日付で定年引退した国枝栄元調教師(70)が7日、美浦・小島茂之厩舎の厩舎スタッフとして初日を迎えた。

 アーモンドアイ、アパパネを育てた名伯楽が、やってみたかったと話す厩務員として美浦に帰ってきた。

この日は寝わらあげ、ウォーキングマシンの入れ替え、手入れなどを行いながら、従業員に質問をする場面も見られた。精力的に動き回った国枝“厩務員”は「疲れた~」とひと言。「今日は朝も早起きしちゃった。小学1年生みたいに(笑)」と、初日の緊張もあり、始業の5時より30分早い4時半頃に厩舎に到着したことを明かした。

 トレーナーとしてJRA通算1123勝を挙げた美浦でも、厩舎が変われば勝手が違う。「初めてのところで流れとか道具の場所とか全てに戸惑いっぱなしだった(笑)。本当に軌道に乗るまでには、1か月くらいかかるんじゃないかな」と苦笑い。まずは担当馬1頭を扱う予定で、今後はパドックで馬をひいたり、稽古で騎乗することも出てきそうだ。

 受け入れる立場となった小島調教師は「70歳で定年というのは一つの区切りとしては悪くないですけど、辞めていく人を見るとみんな若い。70歳でもこんなにエネルギーがある方がいるわけで、これがいろんな道筋を作るきっかけになるかもしれないですね」と、2週間前に打診があった国枝師からの熱意のこもった挑戦を歓迎した。

 70歳のレジェンドが急に仲間入りするとなれば、気を使うこともあるのではないか? という疑問が出てきそうだが、普段から話をしていた指揮官は、その人柄から心配はないと話す。「一緒にいて、いくらでも冗談を言える人だし、ウチのスタッフなら大丈夫だと思いました。

もちろんリスペクトはしているけど、そんなに構えなくてもいいなってところはあるので(笑)。こちらとしても刺激になるし、これからが本当に楽しみ。国枝先生にも楽しんでもらいたいですね」と、これからの相乗効果に期待をふくらませていた。

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