◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 新種目として2024年夏のパリ五輪を沸かせた「ブレイキン」。今年3月、世界のトップブレイカーが集う「Undisputed」東京大会を取材した。

真夏の祭典から約2年。観客は当時と同じくらい入っているのか…。そんな不安は一瞬で消え、活気に圧倒された。男子でパリ五輪4位の半井重幸(24、ダンサー名・Shigekix)が「詳しくなくても、楽しくて観戦に来るお客さんも増えた。モチベーションになっています」と話すように、幅広い層の観客が会場を盛り上げていた。

 子供からの人気も沸騰している。日本ブレイクダンス青少年育成協会の調べでは、15歳以下の全国のブレイキン人口は25年度から26年度で約41・3%増。特に女子はパリ五輪金メダリストの湯浅亜実(27、ダンサー名・Ami)の存在も影響し、人口が急増した。「日本にはいざブレイキンをやりたい、となった時に練習できる環境があることが大きい」と半井。「10歳に満たない子たちを若い世代と言うほど」と幅の広がりを実感していた。

 ウクライナ人ダンサーは「パリ五輪後、認知度は上がったが、欧州では下火になった。日本はブレイキンがポピュラーですごい」と話す。

日本には世界トップ選手が多く、現役で活躍中。「ブレイキンで人を楽しませる可能性に気がついた」。パリ五輪があったからこそ、半井を筆頭とするダンサーらは競技人口とファン層拡大のために…と気合を入れてきた。32年ブリスベン五輪での正式種目復活も期待される競技。6年後の日本の「若い世代」の活躍が楽しみだ。(五輪担当・手島 莉子)

 ◆手島 莉子(てじま・りこ)2021年入社。五輪と箱根駅伝担当。23、25年世界陸上や24年パリ五輪を取材。

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