◆JERAセ・リーグ 阪神9―3ヤクルト(7日・甲子園

 阪神・才木浩人投手(27)が、26年の甲子園開幕戦で奪三振マシンと化した。01年5月24日の阪神戦で野口茂樹(中日)が達成して以来、25年ぶり9人目。

セ・リーグタイ記録の1試合16奪三振だ。「何も知らなかった。三振は取れているなと思っていたけど。タイと言われたら超えたかった(笑)」。無心で量産し、試合後に少し色気をみせた右腕。自身開幕2連勝だ。

 3回まで完全投球。4回1死一塁では一塁・大山の二塁悪送球によって一、三塁と傷口が広がった。チームとしても開幕から10試合連続無失策のプロ野球タイ記録を逃した直後、オスナに先制の中前打。味方のミスをカバーできず「すごい悔しい」と唇をかんだが、決して崩れなかった。8回を3失点。無四球と課題の制球も安定していた。

 25年は12勝で2年連続の2ケタ勝利をクリアし、防御率1・55で初のタイトルを獲得。さらなる圧倒的な投球を目指す過程で、最も時間をかけたのがフォークの改良だった。直球の軌道から外れた上に、打者の手前で落ちていたのが昨年。握りを変えるなど試行錯誤を重ね、直球の軌道のまま打者の手元で落ちるようになった。フォークの平均球速も昨年より7~8キロ遅く、130キロ台前半。落ち球に「奥行き」を出すことで「きょうは結構はまっていた」と相手を幻惑した。

 この日の始球式を務めた歌手・あいみょんにも勝利を届けられた。同じ兵庫出身で、熱烈な阪神ファン。「知名度が段違い(笑)。そういう方に(活躍がうれしいと)おっしゃっていただけるのはありがたい」と感謝した。才木と同様、奪三振記録を知らなかった藤川監督は「申し訳ない。9回投げても良かった」と謝罪。

その上で「記録よりも、未来に向けてどんどん良くなる方が重要」とエース格の進化を見込んだ。首位のヤクルトに0・5差。奪首の日は近い。(中野 雄太)

※才木(神)が8回を投げ、毎回16奪三振。セ・リーグでは01年5月24日阪神戦の野口茂樹(中)以来9人目となるゲーム最多16奪三振となった。阪神では68年8月8日中日戦の江夏豊以来2人目。両リーグでは95年4月21日ロッテ戦の野田浩司(オ)、22年4月10日オリックス戦の佐々木朗希(ロ)の19が最多。

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