巨人は9日、予定していた広島戦(マツダ)が今季初めて雨天中止になった。阿部慎之助監督(47)や選手たちは午後6時の開始に向けて室内練習場で練習。

キャベッジが今季初めて5番に入り、今季チーム7人目の5番打者となる新打順は幻となった。10日からのヤクルト戦(東京D)に向けて仕切り直し。恵みの雨となった中で、開幕から逆転勝ち4度で6勝5敗のチームの現状を片岡優帆キャップが「見た」。

 室内練習場での試合前練習を終えた午後4時半頃、断続的に降っていた雨が弱まった。阿部監督は「やんできたね」と空を見上げて試合開始の準備に入った。だが、同5時半頃から再び雨脚が強まり、プレーボール10分前の5時50分に中止が発表された。選手はこの日のうちに帰京。当初は10日の午前に移動し東京Dでナイターの予定だっただけに、6連戦3戦目で体力面では恵みの雨になった。

 場内では通常通りスタメンが発表された。1番から浦田、松本、泉口、ダルベック、キャベッジ、増田陸、佐々木、山瀬、則本のラインアップ。開幕から7試合1番、4試合2番で出場してきたキャベッジが今季初めて5番に名を連ねた。新打順は幻に終わったが、新たな可能性が見えた。

 ここまで3番・泉口、4番・ダルベックだけは全試合固定。好調な2人の後ろの5番打者が大きなポイントになっている。5番には岸田が6試合入り、その他は坂本、若林、中山、佐々木、大城が1試合ずつ。開幕から11戦を終え、5番スタメン選手の合計成績は37打数5安打、打率1割3分5厘、0本塁打、1打点。橋上オフェンスチーフコーチは「まだ固定しきれていないところもある。いろんなことを模索しながらベストを考えて組んでいく」と流動的に試行錯誤している。

 この日は5番候補の岸田がベンチスタートだったことも「5番・キャベッジ」につながった。来日2年目の助っ人は開幕戦で先頭打者本塁打を放ち、11試合で無安打が2試合だけ、打率3割3分3厘。得点圏でも6打数2安打と躍動している。この好調さが続けば5番としても期待が高まり、上位も中軸も託せる打者として、打順を組む上でキーマンの一人になりそうだ。

 ここまで6勝5敗。4勝が逆転勝ちだ。

5日のDeNA戦(東京D)は大城が代打逆転3ラン。8日の広島戦は9回に泉口の逆転2ランで勝利し、試合後のベンチ裏の選手たちは「ナイスゲーム!」と大盛り上がりだった。劇的な試合が多く、全員が一つになって立ち向かう「熱」を感じる。

 若手も多く、新しくチームをつくっている段階。「僅差の試合で競り勝っていければ強さは増していく」と阿部監督が掲げるように、粘り強く食らいついていけば地力がついていくはずだ。

 マツダでは1勝1敗で本拠地に戻り、10日からは首位・ヤクルトとの3連戦。セ5球団との対戦が一回りする。5番などの打順を含め柔軟に戦っていく阿部巨人。明るい良い雰囲気の中で着実に前進している。(片岡 優帆)

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