日々のごみ出しという習慣に、静かな変化が起きている。不要になったものをそのまま捨てるのではなく、別の手段を選ぶ人が増え始めている。

資源循環サービスを展開する株式会社ECOMMITの調査は、その意識の変化を数字で示した。

 調査によると、有料のごみ袋が必要な地域では、生活者の約5割が回収ボックスの利用や寄付、リユースといった行動を意識し、実践している。内訳では無料の回収拠点の活用が29.3%、リサイクルや寄付が24.3%だった。一方で、有料化されていない地域でも、導入を想定した場合には31.5%がフリマアプリや買取を、32.1%が回収ボックスや寄付を利用すると回答し、6割以上が捨てない行動を検討するとしている。

 背景にあるのは、費用負担による意識の変化だとみられる。調査では、有料化がもったいないという感覚を強め、リユースや寄付といった選択肢を後押ししている可能性が示された。ただし、手間を理由に最終的には廃棄を選ぶとした回答も36.4%あり、行動の定着には課題も残る。

 こうした中で、回収の仕組みづくりも進んでいる。不要品回収サービスPASSTOは、商業施設や住宅、郵便局など生活動線上で拠点を拡大し、東京都内では累計1,000拠点を超えた。東京都23区では最終処分場の逼迫を背景に家庭ごみ有料化の議論も進んでおり、捨てる以外の選択肢の整備が現実味を帯びている。

 ごみを減らす取り組みは制度だけでは進まない。日常の中で選びやすい仕組みが整うかどうかが、行動を左右する。

今回の結果は、価格と利便性の両面がそろったとき、生活者の行動が変わり得ることを示している。

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