ドジャースの一塁コーチ、C・ウッドワードコーチ(49)が連続試合出塁の日本選手新記録を樹立した大谷翔平の知られざる姿を語り尽くした。

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 翔平は間違いなく記録を気にしていたはずだ。

彼は絶対に「出塁」を強く意識している。自分が1番打者であることを理解して、一塁へ行くことを非常に重要視している。ただ、記録を作ることを目的にはプレーしていない。

 彼はラインアップの中でも最も危険な打者。1番打者として自らがホームを踏む「得点」にどれだけの価値があるかも分かっている。好打者が後ろに控えているからこそ、四球を受け入れなければこれだけの記録は作れない。その(四球も選べる)能力があるということは彼のすごさを物語っている。記録が続けば、四球でも「よし、一塁へ行こうか」と納得してくれると思うけどね(笑)。

 普段は一塁に来ても感情を出すことはないけど、この前捕手の手が当たった時(※注)の翔平はかなり怒っていた。私に直接なにかを言うことはなかったけど、一塁に歩いてきたときにふてくされた顔で「大丈夫だ」とだけ答えた。そのあと、彼は私の理解できない日本語でなにかぶつぶつと言っていた。おそらくきれいな言葉ではなかったと推測するよ(笑)。

 おれは翔平が怒っているのも好きだけどね。普段はそうなることがほとんどない。本当に穏やかで、感情をコントロールできる選手だからね。だから、怒っている時でさえも彼は感情を制御できるんだ。他の選手ならそうはならない。精神的にとても安定している。これまで会った中で最も精神的に成熟した人間と言えるだろう。

 塁上ではいつも相手投手の情報などを手短に伝えるだけ。ピッチクロック(投球時間制限)があるから6秒くらいしかなにかを話す時間はない。でもたまに、投手交代のタイミングが重なったりすると、「家族はどうだ?」、「赤ちゃんは元気にしているか?」とか話すこともあるね。(ドジャース一塁コーチ)

 【※注】大谷は7日の敵地・ブルージェイズ戦の5回の3打席目で、相手捕手が一塁へ送球した際に勢い余って右手が自身の左腕に当たって痛がるそぶりを見せた。珍しく絶叫してベンチに戻っても気にするしぐさを見せたが、「そんなに悪い状態ではない」と大事には至らなかった。

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