バスケットボール◆B2リーグ第30節 福井ブローウィンズ93―78ベルテックス静岡(12日・このはなアリーナ)

 ベルテックス静岡の今季ホーム最終戦は福井に78―93で敗れた。現役引退を表明しているPF加納誠也(37)が今季2度目のスタメン出場。

プレー時間12分18秒で3点シュート3発を決めて3426人の観衆を沸かせた。

 アリーナが沸いた。第4クオーターの残り1分20秒過ぎに加納が3点シュートを打ち抜いた。「きょうは決めたいという気持ちだった。3本決められて良かった」と、胸をなで下ろした。

 ベルテックスの創設期を支えてきた。B3参入2年目の2020―21シーズンに加入。当時はコロナ禍で声出し応援も禁止だった。観衆が1000人に満たないこともあった。「ゼロからのチーム作りだった」と振り返る。当時現役だった大石慎之介コーチ(38)とともに自治体やスポンサー回りを買って出た。「チームの方向性を決めるために松永(康太)社長ともよく言い合った」。

積極的にメディア回りを行ってベルテックスの名を広めた。この日は3000人を超す観衆の中でプレーし「6年でずいぶん進んだと思う」と感慨にふけった。

 試合後の引退セレモニーでは、母と夫人、3人の子供も駆けつけた。長女と長男の手紙に涙を流した。「オレンジのユニホームを着た6シーズンは宝物。まだバスケットをしたいなって思っちゃいました」と素直な思いを吐露した。

 あと4試合。かつて所属した山形、福岡戦を残す。「最後まで自分らしくやりきりたい」。誰からも愛された男が本拠のブースターに別れを告げた。(塩沢 武士)

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