◆明治安田J2・J3百年構想リーグ 第10節 甲府2―1札幌(11日・JITリサイクルインクスタジアム)

 甲府戦はスタッツだけを見るとシュート数は16対7、枠内シュートも6対3と、2―0や3―1で勝っておかしくないもの。それがPKの1点だけでは物足りない。

スタッツが良くないと安定して勝てないし、試合も面白くはならない。数字と結果の両方を取るのは難しいものだが、逆に言えば、内容が良くなっているのは確か。あと一歩までは来ているということだ。

 そこを突き抜けるにはやはり得点が必要。ゴールを取る選手を育てる必要がある。この試合でも途中から出場した大森などは、本当に良いFWだと思う。ただチームのためにとうまくやろうとしているのか、迫力がなく見えている。

 プロに入ってくる選手なのだから、能力は間違いなくある。それが最もやらなければいけない得点を取るという部分より、他の役割に注力し過ぎている感がある。プロになる前にあったとがっていた部分が、削られすぎて小さい球になってしまっている印象。チームのタスクも大切だが、自分がここにいたら相手は一番怖いという所に、ずっと顔を出し続けるくらい、徹底することも必要だ。

 大森だけでなく、何度も言うがゴール前での工夫をもっとしないと。

今の札幌の選手はそれが少ないから、相手DFからしたら6割くらいゴールを守る意識で良い。だから違う選択をしても簡単に対処されてしまう。それが得点を常に狙うような迫力を常に出せれば、相手は8~9割をシュートに備えるようになる。そうなるとフェイントも効いてくるし、効果的な選択肢も出てくる。

 パスやクロスにしてもそう。一か八かでは通らないし、上のレベルの選手は通るか通らないかの状況では出さず、そこから再び作り直す。アバウトさを捨て、ぎりぎりのところまで待つ。より研ぎ澄ましていくために、練習からゴール前での楽しさを見いだせるようになれば、視野も広がってくる。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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