新しい名刺、新しい席、新しい顔ぶれ。4月は環境が切り替わる一方で、気づかぬうちに積み重なるものもある。

株式会社自然食研の調査では、職場環境の変化でストレスを感じた経験がある会社員のうち、75.8%が4月は通常より飲酒量が増えると回答した。気分転換のつもりが、習慣の変化として表れている。

 背景にあるのは業務と人間関係だ。ストレス要因の最多は新しい業務の習得や引き継ぎで62.1%、次いで新たな人間関係の構築が60.7%だった。歓迎会などの社内イベントも約8割の職場で予定または検討されており、交流の場である一方、気を遣う場面として負担を感じる側面もある。こうした状況が、飲酒の機会と量の増加につながっているとみられる。

 飲み方にも変化が出る。飲酒量が増えると答えた人のうち、52.4%が飲むペースが速くなる、51.3%が深夜まで飲み続けると回答した。食事を取らずに飲む人も37.4%に上る。結果として、翌日の体調に影響が及び、9割以上が仕事中に集中力の低下や気だるさを感じた経験があると答えた。リフレッシュのつもりの行動が、次の日のパフォーマンスを下げる循環が生まれている。

 医師側の見方も厳しい。

体調やストレスに応じて飲酒量を調整できている人は少ないとする回答が約8割に達した。また、ストレスや疲労がある状態での飲酒は、肝臓への負担が増し、アルコールの代謝が低下しやすいと約9割が指摘する。体内に残るアセトアルデヒドや脱水状態、疲労回復の遅れなどが重なり、翌日の不調を招く要因になるとされる。

 対策として挙がったのは、空腹で飲まない、食事と一緒に摂る、水分補給を行うといった基本的な行動だ。調査は2026年3月25日から26日にかけて、会社員と内科医・消化器内科医計1,006人を対象に実施された。環境が変わる季節ほど、体調の変化は見えにくい。日々の習慣をどう保つかが、その後の働き方を左右しそうだ。

編集部おすすめ