俳優の笹野高史が19日、東京・築地の東劇で行われた「歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』上演記念四世片岡亀蔵を偲(しの)ぶシネマ歌舞伎『らくだ』トーク付き上映」に、歌舞伎俳優の片岡市蔵と出席した。

 笹野は、昨年11月に急死した片岡亀蔵さんとコクーン歌舞伎や平成中村座で何度も共演。

プライベートでも親交の深かった盟友との出会いを振り返り「最初は、むっつりした付き合いづらそうな男がいるなと思ったけど、だんだんと『すごく面白いやつ』『すごくいいやつ』と思って、50歳にして友達になりました。こんな年になっても友達ができるんだなと実感しました」。海外公演の米ニューヨークやドイツ・ベルリンでも食事を共にしたという。

 亀蔵さんが得意にしていた「らくだ」の馬太郎役のメイクにも笹野が一役買っていた。馬太郎の印象的な黄色の肌の色は、亀蔵さんから「全身を黄色に塗るのが大変なんだ」と聞いた笹野が、ベルリンで購入したメイク道具を贈ったものだという。笹野が「亀ちゃん、こんなのあるよ」と渡したところ、亀蔵さんは気に入り「すごくいい。体にぴったりして、衣装や相手役にもつかない」と愛用するようになったという。

 8月の歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」の第2部「らくだ」では、笹野が家主女房おいく役で初めて歌舞伎座の舞台に立つ。「この年で初めての歌舞伎座。松竹さんの英断に感謝というより、『どういうこと?』と思います。非常にプレッシャーに打ちひしがれています。どうか温かく見守ってください。

本番ではどうなるのか、中村屋の看板を汚さないように頑張ります。大向こうで『淡路屋』と聞こえたら、涙が出ると思います」と気を引き締めた。

 また、亀蔵さんが得意とした馬太郎役は市蔵が勤める。亀蔵さんが使っていたメイク道具がすでに販売終了しており、市蔵は「中村ご兄弟や中村芝翫さんに『黄色、どうするの?』と聞かれる。どうしようか、考えています」と語った。

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