一見華やかな大都会、ニューヨークでの暮らし。しかし、生活にはお金がかかる!
生活を維持するために多くの移民が働く場所、それは飲食店。
単身やってきたニューヨークで飛び込んだ先は大衆酒場。愉快な同僚と寿司との出会い、そして別れ。
仕事って、生活って、幸せってなんだろう?そんなことを考えながら寿司を巻く日々のこと。
アメリカの飲食業界での就職活動
以前の記事でも描いたと思いますが、アメリカでの飲食業界の就職活動は極めてアナログです。インターネット上で検索してヒットした求人情報をもとに面接を受けるのがメインストリームですが、お店に直接行って交渉したり、知り合いからの伝手で紹介してもらうことも大いにあります。
ルイスのお店はまだできたばかりということもあり、売り上げが安定せず、たくさん出勤できる状況ではありませんでした。また、これまでの経験から1つのバイト先に絞ってしまうと対人関係上のリスクや、お店の経営が傾いた時に無収入になってしまうリスクがあることも学び、このところは最低2つのレストランを掛け持ちするようにしていました。そういう状況もあって新たなバイト先を探すことにしました。
日本人経営の由緒正しきお寿司屋さんはマンハッタンに集中しています。価格帯も高く、伝統を重んじるお店が多い印象です。
しかし、日本食ブームもあって日本人以外の経営する寿司屋も最近はかなり増えていて、それぞれの国の文化と日本文化がミックスされた謎のメニューを提供していたりします。こういうお店はブルックリンにも多くあります。
今回面接に行ったニックさんのお店は、ブルックリンの繁華街に10年近く店を構える人気店。中国から単身で移住し、技術を体得して一等地に店を開くまでになったニックさん。ものすごく頭の回転が速く、努力家で、僧侶のようなストイックな佇まいです。指導は厳しかったけれど、私のような素人同然の人間が、直接現場で教えていただけたことは本当に光栄でラッキーなことだったと今も思っています。
そして何より、この店で知り合ったチームのみんながあまりにもキャラが立っていて、かわいくて楽しい連中なのでした。これからみんなのことを紹介する漫画を描くのがとても楽しみです!
作者:ヤマモトレミ
89年生まれ。福岡県出身。2017年、勤めていた会社の転勤でニューヨークに移住。仕事の傍ら、趣味でインスタグラムを中心に漫画を描いて発表していたところ、思った以上に楽しくなってしまい、2021年に脱サラし本格的に漫画家としての活動を開始。2022年にアメリカで起業し個人事業主になりました。アメリカで食っていくために寿司をやっていくことを決意し、週4ブルックリンで寿司をつくっています。
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