じりじりと日差しが夏らしくなってきました。かき氷や冷たい麺、ビアガーデンなど、「夏だから」を口実に、ちょっとした楽しみを予定に加えてみるのもいいですね。
SUUMOジャーナルの5月人気記事ランキングでは、廃屋から始まる創造的空間、ニューヨーク・マンハッタンの名建築、三軒茶屋で8年続く猫書店の物語など多彩な話題がランクインしています。
5月の人気記事ランキングTOP10はこちら!
TOP10はこちらの記事となりました!
第1位:廃屋を修繕しながら暮らす村「梅村(バイソン)」に住民が続々! 空き家をよみがえらせる廃屋ジャンキーたちに話を聞いてみた 兵庫県神戸市
第2位:世界の名建築を訪ねて。白亜のアトリウムが知的好奇心を刺激する自然史博物館の新館「リチャード・ギルダー・センター」/アメリカ
第3位:「猫の本屋」中古一戸建てをリノベし8坪の自宅兼店舗に。”猫店員”が迎える住宅街のサードプレイス、保護猫活動も 三軒茶屋「Cat’s Meow Books(キャッツミャウブックス)」
第4位:第2回「東京建築祭2025」見どころ徹底解説! 実行委員長・倉方俊輔さんに聞いた、特別公開・ガイドツアー・レトロ建築の楽しみ方
第5位:ニューヨーク人情酒場 職場で恋の予感もNYのモテ子から衝撃の一言! はやりの”Girl”呼びで上司と一触即発 全2編
第6位:「家がない」「生活保護も受けられない」を空き家活用で解決へ。入居後も食料支援などで生活に伴走 居住支援法人Rennovater(京都)
第7位:名物賃貸・高円寺アパートメント8年の軌跡。「住人同士は“ご近所さん”、その距離感が心地いい」マルシェ・食事会などで育てた日常は今
第8位:住宅価格高騰のなか、「買い時と思っていた」人は49%、さらに上がる前に買ってしまいたい?
第9位:マンション市場が変化?ZEH化が急加速中!その背景と理由について詳しく解説
第10位:京都市、市営住宅の空室を福祉拠点などへ。入居者減の課題解決、子ども食堂・障がい者グループホーム等にも活用
※対象記事とランキング集計:2025年5月1日~5月31日に公開された記事のうち、PV数の多い順
廃屋活用で集落再生 バイソンの挑戦|波打つデザインのマンハッタン名建築|猫まみれ!三軒茶屋の猫本専門書店
第1位:廃屋を修繕しながら暮らす村「梅村(バイソン)」に住民が続々! 空き家をよみがえらせる廃屋ジャンキーたちに話を聞いてみた 兵庫県神戸市

(写真/出合コウ介)
廃屋を活用した地域プロジェクトを紹介する記事がランキング第1位となりました。取材先は、兵庫県神戸市の山手にある「バイソン(梅村)」と呼ばれるエリアです。建築家・西村周治さんを中心に進む廃屋再生のストーリーを取材しました。合言葉は「屋根が落ちてからが本番」。再生された廃屋は9棟にのぼり、その資材の約8割が廃材というから驚きです。
空き家問題が全国的に深刻化するなか、西村さんたちはこれまでに約30軒の空き家・廃屋をよみがえらせ、現在も3軒が進行中です。住居だけでなく、ギャラリー、茶室、アトリエ、シェアオフィス、アーティスト・イン・レジデンスなど、多彩な空間として生まれ変わっています。
創造性と自由な発想があふれるバイソンは、人が自然と集まる場に。
第2位:世界の名建築を訪ねて。白亜のアトリウムが知的好奇心を刺激する自然史博物館の新館「リチャード・ギルダー・センター」/アメリカ

(c)Iwan Baan
第2位は「世界の名建築」シリーズ連載です。建築ジャーナリスト・淵上正幸さんが独創的で際立つ建築物を紹介します。今回は独特の波打つようなファサードがひときわ目を引く建築物が主役です。この建物があるのは、アメリカ・ニューヨーク。マンハッタンのアッパーウエストサイドにあるアメリカ自然史博物館の新館「リチャード・ギルダー・センター」です。
設計を手がけたのは、世界的な女性建築家ジーン・ギャングが率いるスタジオ・ギャング。集合住宅の名手と評される建築家による「博物館の増築」という希少な作品です。記事では巨人の体内のような博物館内部も画像とともに紹介しています。
第3位:「猫の本屋」中古一戸建てをリノベし8坪の自宅兼店舗に。”猫店員”が迎える住宅街のサードプレイス、保護猫活動も 三軒茶屋「Cat’s Meow Books(キャッツミャウブックス)」

(写真撮影:小原聡太)
第3位にランクインしたのは、猫・猫・猫なお話。東京・三軒茶屋にある猫本専門の書店の取材記事です。かわいい猫の看板が目印の「Cat’s Meow Books(キャッツミャウブックス)」は猫に囲まれた8坪のブックワールドです。8坪という空間に3500冊以上の猫関連書籍がずらりと並び、猫モチーフの雑貨や小物も充実しています。さらに、元保護猫の猫店員が来店者をお出迎え。猫モチーフのビールを片手に猫の本を選べるという、猫好きにとっての楽園のような空間が広がっています。
店主の安村正也さんは2015年に中古の木造戸建てを購入し、1階を書店、2階を居住スペースにリノベーションしました。売上の10%を保護猫団体に寄付し、猫の保護活動と書店経営を見事に両立させています。記事本文では癒やしのかわいらしさ全開の猫たちと店内の画像も豊富に掲載していますので、ぜひ猫たちを愛でながらご一読ください。
第4位:第2回「東京建築祭2025」見どころ徹底解説! 実行委員長・倉方俊輔さんに聞いた、特別公開・ガイドツアー・レトロ建築の楽しみ方

慶應義塾大学三田演説館にて(撮影:内海明啓)
「建築から、ひとを感じる、まちを知る」をテーマに、2025年5月17日から9日間にわたって、都内で第2回となる「東京建築祭」が開催されました。初開催となった昨年は延べ6万5000人が参加し、大きな反響があったこのイベント。今回エリアをさらに拡大し、見学可能な建築やプログラムのバリエーションも豊富になりました。
歴史ある大学建築や近代和風建築、博物館・美術館など、多様な建築物が公開対象に。通常は非公開の重要文化財・慶應義塾大学の三田演説館など、特別公開43件、ガイドツアー85コースが用意されました。ガイドや展示を通して、普段は立ち入れない空間を深く体験できる貴重な機会となったようです。
「ここ、普段は入れないんだ!」という限定感が、街や建築への好奇心を刺激し、人や場所、時代背景のストーリーに思いをはせるきっかけに。建築好きはもちろん、初心者でも街を読み解く面白さに没入できる、学びと発見の祭典となりました。
第5位:ニューヨーク人情酒場 職場で恋の予感もNYのモテ子から衝撃の一言! はやりの”Girl”呼びで上司と一触即発 全2編

(イラスト/ヤマモトレミ)
第5位にランクインしたのは、人気連載エッセイ「ニューヨーク人情酒場」の最新話です。ニューヨークに単身渡った漫画家・ヤマモトレミさんが、移民たちが働く大衆酒場での日常をユーモアたっぷりに描いています。今回の2本立てストーリーのひとつは、移民同士の職場に芽生える「小さな恋のメロディー」。仕事後の飲み会や恋の予感、そして「九州人とラテン系のお調子者は飲みの相性がいい?」といったレミさんらしいユニークな考察も見どころです。
もうひとつは、英語の教科書には出てこない“Girl”という呼びかけの使われ方について。「What’s up, girl!?」=「ちょっと元気―!?」といった軽快なニュアンスに、レミさんは憧れを抱きます。記事には漫画も掲載されており、異国で奮闘するレミさんの姿に共感しながらにんまりと笑ってしまいます。ぜひ本文もチェックしてみてください。
空き家活用!持続できる居住支援とは|心地よいご近所づきあい賃貸8年の軌跡|いま注目の住宅購入トレンドを解説
第6位:「家がない」「生活保護も受けられない」を空き家活用で解決へ。入居後も食料支援などで生活に伴走 居住支援法人Rennovater(京都)

(画像提供/Rennovater)
第6位は住まいの確保が難しい人々を支援し、空き家問題の解決にも取り組む事例を取材した記事です。京都市のスタートアップ企業Rennovater(リノベーター)は、「連帯保証人不要・即日入居可・入居時の初期費用不要(※自社所有物件に限る)」という条件で住まいを提供しています。
居住支援と聞くと福祉的なイメージが強いですが、Rennovaterは「目先の利益ではなく、事業を長期的に持続・拡大すること」を重視し、ビジネスとしての居住支援を追求しています。
現在は京都・大阪を中心に、対象物件数は450戸を超え、行政との連携も視野に入れつつ、今後5年以内に1000戸、その先には1万戸の提供を目指しています。事業として継続可能な居住支援のあり方とは?注目の事例を丁寧に紹介しています。
第7位:名物賃貸・高円寺アパートメント8年の軌跡。「住人同士は“ご近所さん”、その距離感が心地いい」マルシェ・食事会などで育てた日常は今

(写真撮影/相馬ミナ)
第7位は、東京・高円寺にある名物賃貸物件「高円寺アパートメント」の取材記事です。
その中心にいるのは、「女将」として住人や地域をつなぐ宮田サラさん。マルシェ、流しそうめん、お花見、餅つき、バー企画、防災ワークショップなど、住人参加型の多彩なイベントを開催しています。
関わり方の深さは人それぞれで、無理のない距離感による心地よさがわかります。賃貸ならではの入れ替わり方も、新しい風を呼び込む魅力のひとつです。ワクワクする「ご近所づきあい」のヒントとして、ぜひご一読ください。
第8位:住宅価格高騰のなか、「買い時と思っていた」人は49%、さらに上がる前に買ってしまいたい?

(写真/PIXTA)
第8位は、2024年に実施された『住宅購入・建築検討者』調査の結果を解説する記事です。SUUMOリサーチセンターの調査によると、住宅購入検討者が選んだ物件では、中古の一戸建て・マンションを検討した割合が新築をわずかに上回る結果に。「中古>新築」の傾向がみえてきています。
「購入後の住まいに対する意識」にも変化が見られます。「永住」前提が減り、「将来的に売却したい」と考える人が増加。
第9位:マンション市場が変化?ZEH化が急加速中!その背景と理由について詳しく解説

(写真/PIXTA)
第9位は「ZEHマンション」の話題です。ZEHマンションの平均成長率は163.5%と急成長中です。住宅のエネルギー消費を実質ゼロにするには、3つの大切なポイントがあります。ひとつは断熱によりムダなエネルギーを使わないようにすること。次にエアコンなどの設備を高効率なものにして、少ないエネルギーで最大限の力を引き出すこと。そして、太陽光発電などでエネルギーを創り出し使う分を補うことです。
ZEHは光熱費や環境面だけでなく、家の中が快適になり、熱中症やヒートショックのリスクを減らせたりと、健康面でもメリットが多くあります。これからのマンション選びでは、ZEHかどうかが重要なポイントになりそうです。
第10位:京都市、市営住宅の空室を福祉拠点などへ。入居者減の課題解決、子ども食堂・障がい者グループホーム等にも活用

(画像提供/長栄)
最後に紹介するのは、京都市が進める市営住宅の空室利活用に関する記事です。全国的な課題である公営住宅の老朽化や空室増加に対し、京都市での画期的な取り組みを紹介しています。空き住戸を民間企業や団体に貸し出すことで、障がい者グループホームや子ども食堂、若者・子育て世帯向け住宅など、多様な形で活用。これにより、地域の活性化と空室解消という二つの課題に効果が出ています。
さらに、医療介護分野の人材不足という社会課題に対応するため、エッセンシャルワーカーの社宅としての活用も開始。公営住宅の空き住戸を柔軟に活用する京都市の挑戦は、多くの社会課題を解決する可能性を秘めています。
5月の人気記事ランキングはいかがでしたでしょうか。空き家活用の話題やコミュニティづくり、にゃんとも癒やされる猫の本屋さん、国内外の名建築、住宅トレンドの解説まで多彩な話題がランクインしています。
気になる記事はぜひチェックしてくださいね。来月のSUUMOジャーナル人気記事ランキングもどうぞお楽しみに!