ようやく秋の気配が近づいてきた。半袖から長袖に入れ替えたり、薄手の上着などを出したりと、衣替えをするタイミングにもなっている。

このタイミングに、衣替えに関する調査結果がいくつか公表された。今どきの衣替えについて、考えていこう。

【今週の住活トピック】
「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」を発表/エイブルホールディングス
「衣替えに関する調査(2025年)」を発表/クロス・マーケティング

10月が衣替えの季節!特に女性で衣替えをしない人が多い

エイブルホールディングスの「ひとりぐらし研究所」が、「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」の結果を発表した。調査対象は、国内在住の男女20~59歳とあるだけだが、ひとり暮らしを対象とした調査なのだろう。

まず、この季節の衣替えの時期を聞いた回答を見ると、地域の差こそあるものの、「10月」に衣替えをする人がかなり多い。また、「衣替えをしない」という人が特に女性に多く見られる。

「面倒だからしない」が多数派? ひとり暮らしの衣替え事情と賢い収納ルールとは

出典/エイブルホールディングス「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」より転載

ではなぜ、ひとり暮らしの女性に衣替えをしない人が多いのだろう? クローゼットの洋服の着数との関係を聞いた結果を見ると、31着~50着未満と回答した人に、衣替えをしない人が多い。また、クローゼットの洋服の平均枚数は、男性が11.2着、女性が22.8着と、圧倒的に女性の洋服の着数が多い。このことから、女性のほうがクローゼットに多くの洋服を入れたままにしている様子がうかがえる。

「面倒だからしない」が多数派? ひとり暮らしの衣替え事情と賢い収納ルールとは

出典/エイブルホールディングス「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」より転載

衣替えのメリットは服の出し入れがしやすい、デメリットは衣替えが面倒!

エイブルホールディングスの調査は「ひとり暮らしの衣替え」について、20代~50代までを調査したものだが、次に、クロス・マーケティングが全国20~69歳の男女を対象に実施した「衣替えに関する調査(2025年)」を見ていこう。

こちらの調査結果では、「毎シーズン、衣替えをしている」のは41.8%、「毎シーズンではないが、衣替えをしている」が20.6%だったが、「衣替えはしていない」も37.5%とかなり多い。これを年代別に見ると「衣替えはしていない」という回答は、若い年代ほど多かった。

では、衣替えをしていないのは、どんな理由からだろう?「衣替えをするのが面倒だから」「全ての服を収納できるスペースがあるから」「服の量が少なく、衣替えをするほどではないから」といった、衣替えの面倒さ、必要性を感じていないことが上位に挙がった。ただし、「全ての服を収納できるスペースがあるから」は50~60代で高く、20~40代との差が大きかった。

「面倒だからしない」が多数派? ひとり暮らしの衣替え事情と賢い収納ルールとは

出典/クロス・マーケティング「衣替えに関する調査(2025年)」より転載

一方、衣替えをした方が良いと思うのは、どんな理由からだろう?「毎日の服の出し入れがしやすくなるから」「服を収納するスペースが限られているから」「不要な服を処分するきっかけになるから」といったものが上位に挙がった。

「面倒だからしない」が多数派? ひとり暮らしの衣替え事情と賢い収納ルールとは

出典/クロス・マーケティング「衣替えに関する調査(2025年)」より転載

つまり、「衣替えをするメリット」は、今の季節に着る服を手近な場所に収納しておくことで、「服の出し入れがしやすい」「服選びが楽になる」といったことで、同時に「不要な服を処分するきっかけになる」「持っている服を把握できる」といった効果もあるということだ。ただし、「衣替えは面倒」なのが悩みの種なのだ。

衣替えこそ服を処分するチャンス!?

エイブルホールディングスの「ひとり暮らしの衣替え意識調査」に戻ろう。「衣替えのタイミングで洋服を手放すか」を聞くと、男女や年代によって異なるが、「たまに手放す」という回答が最も多く、男性より女性で、また若い年代ほど、「すべて収納する」よりも「毎回手放す」という回答が多くなっている。

これは、女性のほうが服を多く買うからだろう。収納スペースが限られるので、新たに服を買えばどれかを手放さないと収まらないのが道理だ。

また、「洋服の手放し方」については、次のような方法がとられていた。

1位:捨てる男性54.2%/女性54.7%
2位:フリマアプリで売る男性17.6%/女性21.9%
3位:買取サービスで売る男性19.4%/女性16.9%
4位:家族・友人に譲る男性8.3%/女性6.2%
5位:寄付をする男性0.5%/女性1.3%

手放そうと思う服が、「きれいな状態」だったり「高かったもの」だったりしたら捨てるのに躊躇するが、今ならフリマや買取業者に売るといった選択肢もあるので、大いに活用したい。

衣替えを楽にするには、定位置と定量を決めて収納ルールを守ること

服が多くなるほど、着ない服も増えるもの。収納スペースに入る定位置と定量を決めて、量を管理することができれば、衣替えも最低限で済むだろう。そのためには、定量を超えたものを処分することが必要だ。

「一定期間内に着た・着ていない」「着る・着ない=サイズが合わない、汚れや傷みがある、着る予定がない」などで分類して不要な衣類を選び出し、思い切って断捨離しよう。

収納するほうの衣類は、しまう前に洗ってから、「正しく収納する」のだが、これがなかなか難しい。

吊るして保管するもの、たたんで収納するものなどを分類し、分類したものを収める場所を決めておく必要がある。決めたら、日々の収納もきちんとそのルールを守って収納しよう。

近年は、マンション価格だけでなく、賃料も上昇しているので、収納がたっぷりある広い家に住むのが難しくなっている。収納方法の工夫で、楽に衣替えをしたいものだ。

とはいいながら、筆者はルーズで面倒くさがりなので、なかなかルールが守れず、隙間に物を詰め込んだりして、どこに何をしまったかがわからなくなる。ルールを守ることに使う時間はわずかなのに、探すために使う時間が膨大で、後悔ばかりしている。

まずは断捨離で、収納したものを見て把握できる程度の量に減らすことが目標だ。衣替えも一挙にするのではなく、スペースごとに整理しながら行っている。収納上手の道はまだまだ遠い。

●関連サイト
・エイブルホールディングス「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」
・クロス・マーケティング「衣替えに関する調査(2025年)」

編集部おすすめ