近年、地域住民の新たな挑戦を支え、街ににぎわいを生み出す場として「シェアキッチン」が増えている。なかでも注目を集めるのが、東京都国立市谷保にある「おへそキッチン」だ。

秋晴れの日、地元で開催されたマルシェには、多くのここの利用者が出店していた。そこで株式会社DelQui代表、小野円(おの・まどか)さんや利用者の方々に、挑戦のストーリーや、この場が育む”縁”について伺った。

自分でつくったものを食べてもらう、初めての喜びをバックアップ

まず「おへそキッチン」について紹介したい。
例えば、お菓子づくりが趣味の人が、小規模ながらも販売しようと考えても、自宅キッチンでつくったものを販売することはできない。保健所が定める衛生的な基準を満たす必要があるからだ。
そこで「おへそキッチン」は、大型オーブンをはじめとするプロ仕様の厨房機器をそろえるだけでなく、それぞれの製造に合わせた営業許可(菓子製造、惣菜製造、密封包装食品製造、漬物など)を取得するための保健所への申請代行をしている。そのため、会員それぞれが、自分名義での営業許可を取得し、ここで製造したものを自分の屋号で売ることが可能なのだ。自分で多額の設備投資をせずに、自分の“好き”を延長させた小さな商いができる、というわけだ。

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

JR南武線谷保駅を最寄りに、「おへそキッチン《チカバ》」に1つ、「おへそキッチン《ツインズ》」に2つ、合計3カ所のキッチンがあり、24時間365日利用可能(画像提供/おへそキッチン)

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業務用の電気コンベクションオーブン、発酵器機、卓上ガスオーブンなどのプロ仕様の設備が充実。イートインスペースはないが、打ち合わせや撮影などができる場所もある(画像提供/おへそキッチン)

さらに「おへそキッチン」では、マルシェやイベント出店、卸先についてのアドバイスや紹介も行う。なかでも、年2回、春と秋に行われる、おへそキッチンと地元の設備会社が主催するマルシェは、出店料500円で、会員の「新人デビュー」の恰好の機会になっている。

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会場は地元の設備会社「ニッポー設備」の駐車場(写真撮影/片山貴博)

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マルシェのお客さまは近所に暮らすファミリーが多い(写真撮影/片山貴博)

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なかには「前回訪れた時、素敵なお店が多かったので」とリピートするお客さまも(写真撮影/片山貴博)

「初めて自分でつくったお菓子を売ります」という方もいる。
「まんじゅう弥」のNさんは、4歳と2歳のお子さんを持つ、地元国立市にお住まいのママさん。

10年以上お菓子づくりが趣味で、自分で販売してみたいと思うように。とはいえ、絶賛育児中で、自分の時間を捻出するのは難しい。

「おへそキッチンは24時間365日開いているので、早朝5時から夫が出勤するまでの時間を利用しています」
自分でつくったお菓子を販売すること自体、この日、生まれて初めてのこと。
「マルシェ開始当初は緊張していました。でも、やっぱり楽しい。準備期間は、子育てとはまた別の大変さがあったけれど、早起きして作業していると、エンジンが早くかかって、時間を有効に使える達成感がありました」

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グルテンフリー、植物性由来の食材を使った「まんじゅう弥」。味は豆乳カスタード、小豆、黒ごまあんの3種類(写真撮影/片山貴博)

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「とも菓子店」Tさんも今日初めてのマルシェ出店。お菓子づくり歴は15年以上で、同じようにお菓子づくりが趣味の大学生の長女と一緒に挑戦しようと、おへそキッチン利用を決意(写真撮影/片山貴博)

「ママたちの働き場所」→「創業サポート」→「プロ仕様」へと幅を広げていく

そもそも「おへそキッチン」が生まれたのはどういう経緯なのか、株式会社DelQui代表、小野円(おの・まどか)さんにお話を伺った。
「最初のきっかけは、子育て中のママたちのスキルを発揮できる場所を、と考えたことでした。娘たちがまだ小さかったころ、仕事をしたいと思っても幼稚園の預かり時間は午前9時から午後2時まで。私の周囲も午“前10時から午後1時くらいに働きたい”と思うママたちはたくさんいました。“こうしたママ友たちと一緒に仕事を始めたらいいんじゃないか”、“暮らす街で短時間ワークの職場をつくれたら”と考えたのが最初の動機です」(小野さん)

そして2014年、当初はジャムとピクルスの工房からスタート。事業開始当初は、小野さんが個人事業主となり、4人のママスタッフに報酬を支払う形をとっていたが、これはすぐに限界を迎えることになった。


「小さな単価の事業なので1人なら利益を出せても、雇用する形になると私の手元には利益が残らない。それなら、私のような小さな商いをする人をもっと増やして場所をシェアすればいいんじゃないかと方向転換したんです」

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開業当初、オレンジピールをつくっている当時の様子(画像提供/おへそキッチン)

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当時のスタッフの1人が引き継ぎ、現在も販売を続けている「おへそキッチン」のジャム。甘さ控えめで季節によって素材の組み合わせも変わる(画像提供/おへそキッチン)

そして徐々に個人で活動する会員が増えるのを見て、小野さんは、この形が持続可能であると確信。現在、会員数は約45人ほどだ。最も多いのは焼き菓子で、コロナ禍以降はお弁当をつくる会員も増えた。

さらに驚くべきは、プロの料理人の会員もいること。「プロのニーズに対応した高水準の設備のおかげだと思います!」と小野さんが太鼓判を押すように、こうしたプロたちがケータリングの仕込みなどで利用している。料理教室の場として使われるケースもあった。
「ミシュランの星付きレストランで働いたシェフ、テレビで活躍している料理研究家が会員だったこともあります。第一線で活躍してきた料理人の方々が、店舗という形ではなく、自分のペースで料理をする場所として選んでいただいた。無駄なものを置かない、掃除しやすい衛生的な環境も評価されていると思います」

会員数が増え、2019年に2号店の「おへそキッチン《ツインズ》」を開設。「勇気を出して自分の新しい人生の一歩を踏み出そうとする人に、“あなたの夢はキャンセル待ちです”と言いたくなかったんです」

おへそキッチンを舞台に、「つくって売る」が人生をより豊かにする

「おへそキッチン」での経験や出会いが人生をより豊かにし、新たな縁を育む場にもなっている。今回、マルシェで出店されている会員の方々にお話を伺った。

会社員の小倉一恵(おぐら・かずえ)さんは、「おへそキッチン」を利用し、副業としてローチョコレート専門店「Ichie」を出店している。低温調理で栄養素や酵素を壊さずに摂取できるという「ローチョコレート」が人気で、“国立みやげ”として旧国立駅舎でも販売されるほか、秋冬の期間限定でさまざまなマルシェに出店している。

小倉さんは静岡県出身。52歳で会社のリストラに遭ったことを契機に、当時国立で一人暮らしをしていた娘と暮らそうと上京。社交的な小倉さんは、マルシェ中にも他のコミュニティで出会った方と「あっ!こんなところでお会いするなんて」とご挨拶するなど、今では“国立のコミュニティ”にすっかり溶け込んでいる。
「国立市は地元に愛着のある人が多いうえに、私のように外から来た人にもウェルカムな雰囲気があります。マルシェでつながった方から、“次に、ここでも出さない?”とお声がけされることもあるんです」

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「Ichie」の小倉さん。「ローフードのチョコレート」という目新しさと見た目の美しさから、自分へのご褒美や手みやげ品として人気(写真撮影/片山貴博)

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(写真撮影/片山貴博)

焼き菓子Cara-bis(キャラビス)の齋藤千穂(さいとう・ちほ)さんが、趣味だったお菓子づくりを自分の商いにしようと考えたのは、自分がガンになってしまったことがきっかけ。

「当時の職場はかなり多忙で。病気になったら、“こんなところで過ごしている場合じゃないんじゃないか。本当にやりたいことをやるべきだろう”と思ったんです」。そこで一念発起、製菓の専門学校に入学し、製菓衛生師の資格を取得。

2年前、「おへそキッチン」を利用し始め、現在はお菓子づくり一本で活動している。

「おへそキッチンは、単に場所貸し、時間貸し、というより、代表の小野さんがなにかと相談にのってくださるし、こうしたイベントの案内もしてくださるのがありがたいです。こうしたマルシェもそうですが、さまざまな縁ができていくのは素敵ですよね。自分がつくったものを食べてくれて、笑顔になってくださる瞬間を直接見ることができるのがうれしいです」

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「Cara-bis」の齋藤さん。店名の元になった「キャラメル」の焼き菓子のほか、おつまみ系のクッキーや季節の果物を使ったケーキなど種類も豊富(写真撮影/片山貴博)

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(写真撮影/片山貴博)

「おへそキッチン」の経験や出会いが、新しいステップにつながっていく

「おへそキッチン」を卒業して、次のステージへいく人もいる。
「やきがしやカトルカール」くろだちはるさんは、おへそキッチンの卒業生。
小さなころからパティシエになるのが夢で、製菓の専門学校に入学。ところが、研修先の職場環境がハード過ぎ、一時夢を断念。しかし「おへそキッチン」を知り、アルバイトをしながら、自分でつくったお菓子を販売していた。そして「おへそキッチン」での出会いをきっかけに、「福祉業界で、お菓子づくりの経験を活かしてみないか」と誘われ、現在は、国立市の社会福祉協議会が運営するカフェ「喫茶わかば」の店長として働いている。

「福祉も私には身近な環境でした。現在は、障がいを持つ方々もつくれるようなメニューを考案・開発する業務がメインとなっています。また違った環境で、自分の好きやスキルを活かした働き方ができるのは、とても良かったと思います」

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マルシェでは、くろださんは、会場のニッポー設備のショールームにある最新設備を使って、レシピと試食販売、デモンストレーションを実施(写真撮影/片山貴博)

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

(写真撮影/片山貴博)

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

お客さまたち。

その場で焼き立てマドレーヌをいただける(写真撮影/片山貴博)

「そもそも、おへそキッチンは、これから起業する方の練習場所でもあってほしいという思いがありました」と代表の小野さん。
「おへそキッチンは半年契約で、半年分の前払いでいただいています。まず一度、趣味のお菓子づくりから次のステージへ行くために、“事業を始める”ということは固定費を抱えた状態で利益を出していくことだとリアルに実感して学んでもらいたいと思っています。自分の店舗を持つと、シェアキッチンにかかる経費の10倍前後かかることになるので、その前段階を経験してもらうことは大きいと思います。引越しなど家庭の事情で退会される方もいますが、退会理由は“自分の工房やお店を持つから”という方が最も多いんです。この場所が、次のステップに進むための有効な場所になっているんだと実感します」

例えば、ピーナッツバター専門メーカー「よのなか」の鈴江かおりさんと庄司輝秋さん夫妻は、おへそキッチンを卒業後、自宅を改装して工房をつくり、卸売り・イベント出店をメインに活躍中。開業の前の練習場所として、人脈を広げる場所として、おへそキッチンはまたとない場所だったそう。

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

ピーナッツと塩だけでつくられた無添加・無加糖の「よのなか」のピーナッツバター。素材と製造過程にこだわり、イベント・小売店などで販売(画像提供/よのなか)

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

もともと自分たちの創作の場として設けていた自宅の土間空間を改装し、ピーナッツバター工房に。「おへそキッチンで経験した食品製造施設の在り方を参考に、心地よい動線、清潔で安全な製造環境を整えることを第一にしながら、自分たちらしいインテリアにもこだわりました」(画像提供/よのなか)

おへそキッチン→マルシェ→谷保のコミュニティへと広がっていく

「おへそキッチン」代表の小野さんは、夫妻それぞれが地元でさまざまな活動(農園体験・ゲストハウス運営・子育て支援)をしているため、人脈が広く、自然と人と人をつなぐ「ハブ」のような役割をしている。そのため、マルシェでは、おへそキッチン利用者以外の出店者もいて、またとない交流の場となっている。

例えば、「atelier田圃風(たんぼかぜ)」の浦和さやかさんは、実家の一部を工房に改造し、お菓子を製造販売している。

おへそキッチンの会員ではないが、代表の小野さんとは旧知の仲で、このマルシェでは第1回から参加している、いわば“マルシェの先輩”だ。個人農家から仕入れた食材を使い、“カボスと白味噌”“山椒とカカオ”など、ほかにはない組み合わせのクッキーが人気で固定ファンがいるほど。ここのお菓子目当てで来訪したお客さまが、別のマルシェのお菓子を購入することもある。

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「atelier田圃風」の浦和さん。個人農家から直接仕入れた果物を使った季節のジャムや、米粉の焼き菓子が人気(写真撮影/片山貴博)

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

(写真撮影/片山貴博)

さらにマルシェには、地元国立にキャンパスのある一橋大学の学生を中心とした学生団体「たまこまち」も参加。子どもが遊べるゲームのブースを出店したり、チラシのポスティングをしたり、心強い助っ人だ。学生側も、普通の学生生活では出会えないような世代、地域の方々と交流することで「国立が第2の故郷」のように感じられ、地元愛が育まれているそう。

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学生団体「たまこまち」では輪投げや型抜きなどの子ども向けのブースを出店(写真撮影/片山貴博)

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「たまこまち」の学生たち。谷保で、空きアパートを一軒まるまる改装した「ゲストハウスここたまや」も運営している(写真撮影/片山貴博)

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ほかにも、「モルック」の体験コーナーやキッチンカーも(写真撮影/片山貴博)

小野さんとともに、このマルシェを主催する「ニッポー設備」の田中友統(たなか・とものり)さんは、地元・谷保に密着した設備会社の代表。「おへそキッチン」の設備、改修工事も行っており、小野さんとも家族ぐるみの付き合いだ。

「このマルシェも、せっかく、うちに広い駐車場があるので、なにか地域のために活用できないかな、と始めたもので、うちのお客さまへの感謝祭も兼ねています。この谷保ってすごくコンパクトなんですよね。“街を歩けば誰かに会う”といった感じ。小野さんともそうですが、プライベートでも仕事でも境目がないような付き合いができる。それが谷保の良さだと思います」

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小野さんと田中さん。もともとは小野さんの夫と田中さんが商工会青年部を通じて友人になったことがきっかけで知り合った(写真撮影/片山貴博)

今回マルシェに参加した方は、地元の谷保もしくは国立市内だけでなく、国分寺市、府中市在住の方もいたのだが、面白いことに、みなさん「あ、市の端っこなので、谷保も近いんです」と口をそろえる。国立駅から南に2kmに位置する谷保は、近隣の市も巻き込みながら、国立駅周辺とはまた違う独自のコミュニティ圏があるようだ。チェーン店が少なく、個人で商いをする人も多い。まさしく「おへそキッチン」は地元で個人で小さな商いをしたい人たちにとって、心強い場となっているだろう。働く場所と暮らす場所が近く、“どうせ買うなら、食べるなら、地元で頑張るお店でお金を使おう”と考える人も少なくない。それが地元愛につながっていると言えそうだ。

【シェアキッチンが街のハブに】24時間365日使える&設備投資ゼロで「住民の趣味」を「商い」に。挑戦支えて地域をおもしろく 谷保「おへそキッチン」

小野さんとマルシェ出店の方々・趣味のお菓子や料理で起業しているという共通項から、こうしたマルシェでは初対面でも自然と会話が弾む(写真撮影/片山貴博)

●取材協力
・おへそキッチン
・ニッポー設備
・まんじゅう弥
@komekomanjuu
・とも菓子店
@tomokashiten
・Ichie
@ichie_raw_chocolate
・Cara-bis
@cara_bis_
・やきがしやカトルカール
@quatre_quarts.9.9
・よのなか ピーナッツバター
@yononaka_peanutbutter
・atelier田圃風
@soyo.tanbokaze
・一橋大学公認学生団体 たまこまち
@tamakomatch
@guesthouse_kokotamaya

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