もう初夏ですね。今年もまたビールの美味しい季節がやってきました。
キリンビール横浜工場といえば、工場見学で人気の場所。コロナ禍では長らく中止を余儀なくされていましたが、昨年に再開。それに伴い併設レストランも一新し、今回、お披露目となったというワケです。一体どう新しくなったのかを確かめるべく、今回、工場見学とレストランを体験してきました!
「キリン一番搾り」ならではの製造工程のこだわりを五感で体験!

お目当てのキリンビール横浜工場は、京急生麦駅から徒歩10分ほどの場所。生麦といえば、江戸末期に起きた生麦事件でも有名ですよね。そんな歴史的な地の傍らに、広大な敷地に広がるのが横浜工場です。
エントランスをくぐり、清潔感のある館内へ。ここが「キリン一番搾りツアー」のスタート地点。ちなみに工場見学は事前予約制。所要時間は約90分で、料金は20歳以上1人500円です。
左手にある「ノミモノラボ」には、ビールの原料や製造工程についてのさまざまな情報が展示されています。中には質問に答えていくと自分の好みのビールが分かるコーナーなどもあり、楽しみながらビールの知識を深められる仕掛けも多数。

そしていよいよ工場内へ。素材コーナーでは、ビールの主な原料となる大麦麦芽や、香り付けに欠かせないホップが並んでおり、実際に麦芽を試食したり、ホップの香りを嗅いだりできます。これがビールになると考えると、感慨深いものがありますね。
次に麦芽を煮込んで麦汁をつくる仕込みの工程へ。広大なフロアに巨大なタンクがズラリと並ぶ様子は圧巻のひと言。すると突然、館内の照明が消えて、プロジェクションマッピングがスタート。幻想的かつ楽しい雰囲気の中、仕込み工程の解説が始まりました。ビールができる様子がとにかくわかりやすい!
なお麦汁には最初に採れる一番搾り麦汁と、その後に採れる二番搾り麦汁があり、一般的なビールはその2種類の麦汁をブレンドすることが多いのですが、「キリン一番搾り」の場合は、一番搾り麦汁のみを使用するのが大きな特長です。

プロジェクションマッピングの演出を堪能した後は、麦汁に酵母を加えて貯蔵を行う発酵の工程へ。発酵させることでアルコールができ、さらに貯蔵することによって、一番搾りならではの風味や香りが生まれます。
こうして完成したビールは、厳格な品質チェックの後、缶や瓶などの容器に詰められて出荷されます。

ビールの製造工程をひと通り見学した後は、お待ちかねの試飲コーナーへ。美味しい生ビールを提供するプロフェッショナルである「ブルワリードラフトマスター」の手により、鮮度はもちろん、グラスや注ぎ方にまでこだわった至極のビールが味わえます。ビールの知識を深めてから飲む一杯はまさに格別。ここでしか味わえない至高の一杯と言えます。
県内の食材をふんだんに使った「地産地消」ビアホールでペアリングを堪能!

工場見学を終えたその足で訪れたいのが、工場に併設されたキリン横浜ビアホール。こちらは2023年4月11日にリニューアルオープンしたばかり。レンガ造りの重厚感ある建物全体がビアホールになっていて、店内は古くから西洋との窓口だった古き良き横浜をイメージした、レトロモダンな雰囲気でまとめられています。工場見学の参加者はもちろん、一般の利用も可能です。

こわだわりの空間では、工場から直送された鮮度抜群の「一番搾り」はもちろん、貴重な「一番搾りプレミアム」や「一番搾り<黒生>」、さらに「SPRING VALLEY 豊潤〈496〉」をはじめとするクラフトビールなど9種類がドラフト(生)で楽しめます。
そんな極上のビールたちと合わせる料理も実に多彩。聞けば、「地元の方にも日常的に楽しんでもらえるレストランに」という思いから、食材や調味料など随所に神奈川県産のものを使用。
さらに目を凝らしてメニューを見ると、それぞれの料理の「おすすめペアリング」なる項目を発見! そう、それぞれの料理と相性の良いビールも記載されているんです。これを参考にビールを頼んでもいいし、あるいはお気に入りのビールとの新たなペアリングを発見するのも楽しそうです。

今回、数あるメニューの中から選んだのが、前菜の盛り合わせ。それに合わせたのは「キリン一番搾り」です。いざ料理が運ばれてくると、プレートに8種類の前菜が盛り付けられていて、その内容とボリュームにびっくり。
いずれもビールとの相性は抜群なのですが、まず気に入ったのが、「自家製スモークナッツ」と「キャロットラペ」。スモーキーかつ香ばしい味わいのスモークナッツは「黒生」と、にんじんの甘味と酸味が絶妙なキャロットラペはもはや脇役を超えた存在感で「一番搾り」とよく合います。

そのほか、盛り合わせの主役とも言える「やまゆりポークを使った豚バラ巻き ピクルスのビールフリット」は、スイートピクルスに一番搾りでつくったバッター液を絡めてフリットした料理。ふんわりとした食感と豚肉の旨味、ピクルスのほのかな酸味が口中に広がり、ビールとの相性は言わずもがな。

みんなでさまざまな料理を囲んで、「これがピッタリ」「意外に合う!」など、ビールとの相性をあれこれ語りながら賑やかに楽しめるのは、まさにビアホールならではのお楽しみです。

また、前菜以外にも、メインとなる肉料理や、ピザ、パスタ、カレーなどさまざまな料理が充実しています。
●DATA
キリン横浜工場/キリン横浜ビアホール
https://www.kirin.co.jp/experience/factory/yokohama/