●東京駅にある「東京ラーメンストリート」で開催中の「真夏の旨辛フェア」を調査。ラーメン好きも絶賛する限定ラーメンを食べてきた
とにかく毎日暑い! 湿度も高くて不快指数は上がるばかり。

観光客も含め連日多くの人が訪れる人気エリア「東京ラーメンストリート」には8店あり、それぞれこだわりのラーメンやつけ麺を提供しています。「真夏の旨辛フェア」は、昨年に続いて2回目ですが、昨年以上にパワーアップしているそうです。“旨辛”というと辛さの度合いが気になるところですが、刺激度や辛さ指標などを総合的に判断した「辛味バロメーター」が各店やラーメンストリートの壁面に掲示されているので参考にしてチョイスできます。
「真夏の旨辛フェア」のポスターを見ると、どれもとにかく美味しそうで選ぶのも悩むところですが、気になる3店で自慢の旨辛メニューを食べてみました!
エビの旨みが効いた『富良野とみ川』の「北海道えび麻辣スパイス味噌拉麺」

まず訪れたのは「ご当地ラーメンチャレンジ」の第7弾、フィナーレを飾る「富良野とみ川」。北海道や富良野の食材にこだわった絶品ラーメンのお店です。こちらの普段のメニューもかなり美味しくて個人的に好みだったのでフェアメニューにも期待大!
ということでオーダーしたのが「北海道えび麻辣スパイス味噌拉麺」。「辛味バロメーター」は2です。「富良野とみ川」は「味噌らあめん」(900円)もすごく美味しいのですが、今回の旨辛メニューはこの「味噌らあめん」がベースです。

着丼後、スープを確認。エビの香りとグッと凝縮された旨みを感じます。「味噌らあめん」と同じく北海道産大豆を使った3種類の味噌をブレンドしたスープを使用し、旨辛の肉味噌をトッピング。
まずはスープをそのままひと口。はい、美味しい! その後、肉味噌をスープに溶かしてひと口。いい感じに辛い、まさに旨辛。花椒のしびれ感もありつつ、旨みを強く感じます。麺と一緒に食べ進めていくとジワッと汗がにじむ感じの辛さ。トッピングの卵黄はどのタイミングで割るかはお好みですが、卵黄を絡めるとまろやかかつ、よりコク深いあじわいに。

トッピングのネギは、富良野産の「軟白(なんぱく)ねぎ」。ネギの白い部分を覆って遮光して育成することで白い部分が長く柔らかく、甘味が増しているのが特長のネギです。これをあえてぶつ切りにしていて、噛むとネギの甘味が感じられるようにしています。
見た目爽やか『ソラノイロ・NIPPON』の「爽快!!シビ辛グリーン汁なし担々麺」

次に訪れたのは『ソラノイロ・NIPPON』。通常は淡麗醤油味のラーメンやつけめんのほか、ベジソバやヴィーガン、グルテンフリーといった、ヘルシーなラインナップをそろえる人気店です。こちらのフェアメニューは「爽快!!シビ辛グリーン汁なし担々麺」。「辛味バロメーター」は3.5となかなかの強敵です。

さっそくオーダーしてみると、3.5との前情報に首をかしげたくなるような、辛そうに見えない佇まいです。名前に“グリーン”とうたってはいましたが、本当にグリーン。辛い=赤だと勝手に脳が認識しているからか、グリーンだと爽やかささえ感じます。が、油断禁物ということで全体を混ぜてみます。
ゴマダレに合わせているのは青唐辛子で作ったグリーンのラー油と紫蘇山椒オイル。麺を混ぜているといい香りがしてきます。

この後を引く感じは担々麺のゴマダレのせいかもしれません。ゴマとカシューナッツのクリーミーで優しい甘さのあるタレがベースにあるからか、ラー油や山椒と合わせてもコクのあるタレがクセになって、どんどん食べ進められます。注目はトッピングのキウイ。これを一緒に食べると甘酸っぱくてフルーティな味がプラスされて、ちょっと面白いアクセントになっています。
青唐辛子と山椒が爽やかで辛さのわりには食べやすく、ゴマの風味がしっかりするタイプの担々麺が好きな人にはぜひとも食べて欲しい一杯。肉味噌は甘辛い味付けで豚ミンチの旨みが感じられ、全体をよく混ぜたときにいいバランスになるように計算されています。このバランスがやめられない味になっています。スープがない分、あっという間に食べきれてしまう一杯です。
フェアで一番辛い?!『東京煮干し らーめん玉』の「濃厚辛搾りラーメン2023」

次に紹介するのが今回のフェアで「辛味バロメーター」4.5と、最も辛いメニュー『東京煮干し らーめん玉』の「濃厚辛搾りラーメン2023」です。濃厚はともかく、辛搾りってどういうこと? とやや不安になりますが、やっぱり一番辛いと聞いたら体験しないわけにはいかないので、さっそくオーダーしてみました!

着丼したそのビジュアルは、赤い! 香りももう辛そうで、見るからに辛いラーメン。トッピングの卵黄が映えるぐらいスープが赤く、食べるのにちょっと勇気がいりそうです。恐る恐る、まずはスープをひと口。辛い! でも美味しい! というか煮干しがすごい! 『東京煮干し らーめん玉』らしいスープにちょっと安心しました。『東京煮干し らーめん玉』は鶏だしのスープに数種類の煮干しを合わせて作るスープが基本ですが、こんなに赤くて辛くても、そのスープの美味しさは健在です。辛さの後に煮干しの風味がじんわり広がっていきます。

ポタージュのような濃厚なスープには四川激辛唐辛子など数種類の香辛料を配合した自家製ラー油をブレンド。これで一気に汗が出るような刺激的な辛さが頭のてっぺんまで駆け抜ける感じです。本気で辛いですが、それでも煮干しの風味は全然負けていません。見た目はもっと辛さが強い気がしましたが、煮干しの風味がちゃんと感じられて、後味は和風。意外にもホッとできます。
トッピングのネギも胡椒で和えていて、唐辛子とは異なる辛さがプラス。
まだまだある!制覇したくなる旨辛メニュー

今回紹介した3店舗以外も気になるメニューがズラリ。『東京駅 斑鳩』は夏バテ防止にぴったりなうなぎを使った「うなぎ 東京駅 旨辛らー麺」(1660円)を提供。自家製ラー油と山椒で辛さと刺激をプラスしています。
『つじ田 味噌の章』のフェアメニューは、山形のラーメンに感銘を受けて作ったという「辛味噌らーめん」(1070円)。唐辛子に独自のブレンドを加えて“だるま”をスープに溶かしながら味の変化を楽しめる一杯です。
『とんこつらーめん 俺式純』では、真っ赤な見た目の担々麺「濃厚MAX担々麺」(1100円)が食べられます。濃厚豚骨スープをベースに特製ラー油をプラス。豆板醤や甜麺醤で味付けしたトッピングの旨辛豚肉で食べ応えも言うことなし!

「塩らーめん専門 ひるがお」では、「旨辛塩のつけ麺」(1200円)を提供。ベースは濃厚鶏パイターンスープですが、旨みと程よい辛味を加え、猛烈に痺れる調味料「金の太陽花椒」をアクセントとしたオリジナルスパイスをブレンド。激辛好きも納得の旨辛です。
『六厘舎』は「重厚担々あつもり」(並1090円、大1190円、特1290円)を今回のフェアのために新たに改良。独自の配合率で香辛料を重ね合わせ、痺れ、辛味、香り、風味のすべてが調和した一杯を作り上げています。
まとめ
人気ラーメン店8店舗が今しか食べられない個性豊かな“旨辛”を提供する今回の「真夏の旨辛フェア」は8月31日(木)まで。どの店舗の麺も美味しくて、期間限定ではなくレギュラーにして欲しいと思ってしまうものばかり。それは叶わぬ夢なので、お気に入りを見つけてリピするか、全店網羅するか、好きな楽しみ方で旨辛を堪能してみてください。
(撮影・文◎Ayako)
●SHOP INFO
東京ラーメンストリート
住:東京駅八重洲南口地下1階(東京駅一番街 地下1階)
営:11:00~23:00(L.O.22:30)※都合により変更になる可能性あり
休:なし