●おなじみ『天下一品』に新登場した「豚トロチャーシューメン」が話題。こってりスープ×豚トロのコッテコテの組み合わせに撃沈しないための攻略法とは?
“こってり一筋”のラーメンがウリの『天下一品』(通称・天一)。
しかし、こってりスープのインパクトが強すぎるせいか、丼の中のトッピングについては、あまり印象に残らないのも事実。例えばチャーシュー。筆者の場合、天一のチャーシューについては、「あった」という程度の認識であり、印象は限りなく薄いものでした。

ところが先日、その天一に、「豚トロチャーシューメン」なる新メニューが登場していることを知りました。豚トロといえば、豚の頬から首の部分のお肉で、1頭からとれるのはほんのわずかの希少部位。マグロのトロのように脂肪が多いことからその名が付いています。

つまり、あの濃厚なこってりスープの上に、これまたこってり脂の多いチャーシューが載った一杯が、「豚トロチャーシューメン」なのです。こってりスープ×豚トロ。こってりの方向性は違いますが、いわば“Wこってり”。
しかし、想像するだけではわからないので、一体どんなラーメンなのか、実際に食べに行ってみることにしました。
天一の「豚トロチャーシューメン」はウマいのか?

今回、訪れたのは、東京・吉祥寺駅南口の『天下一品 吉祥寺店』。お昼時を少し外した時間帯でしたが、大人気で、店内のカウンター席は満席です。
さっそく、券売機で新商品「豚トロチャーシューメン」(1330円)を確認。ボタンを押してみると、天一の通常のラーメンと同じく、「こってり」、「あっさり」、「屋台の味(こっさり)」、「味噌」のいずれかのスープをチョイスできます。
ここで「こってり」ではなく「あっさり」を選べば、脂の多い豚トロが載っていても、クドさにやられる心配は無用でしょう。しかし、やはり天一といえば、「こってり」。心を鬼にしてこってりをセレクト。念のため、こってりからの逃げ場的な意味合いの小ライスも追加し、いざ着席。
待つこと5分ほどで、「豚トロチャーシューメン」と小ライスが登場しました。

ゆで豚のようなツルリとしたビジュアルだったポスターのイメージ写真とは違い、豚トロは炙ってあり、非常に香ばしい匂いがします。数えてみると、計7枚も入っていました。
いつものこってりラーメンなら、最初にレンゲでスープを一口すするところですが、今回の主役は豚トロ。そこで、まずはパクリとかじってみます。

なめらかな口当たり、おこげ部分の香りが鼻を抜け、下味のまろやかな旨味を感じます。さらに舌の上でとろけ出す脂は甘く、とろんとろん。天一がこだわって開発したことがわかる、実に美味しいチャーシューです。ただし、予想通り、脂が多いので、ギトギト感もスゴい。
しかし、このチャーシューを、こってりスープにしゃぶしゃぶのような要領でくぐらせて食べれば、この脂感を抑えられることがわかりました。そう、こってり感が増すどころか、むしろ、こってりスープが脂を包み込み、むき出しだったギトギト感が消えて、美味しさが加速。こってりスープの偉大さに改めて感服です。

この後は、こってりスープと麺を食べ、途中で豚トロチャーシューをしゃぶしゃぶして食べる。
ただ、ここで問題発生。通常の「こってり」ラーメンならチャーシューは2枚程度なので気にもしませんが、今回は7枚もあるので、さすがに3枚も食べると、お腹いっぱい胸いっぱいという感じで、箸が伸びなくなってくるのです。
しかしご安心あれ。ここで突如として輝き始めるのが、念のため頼んでおいた小ライスの存在です。豚トロでごはんを包んで食べると、これがめちゃくちゃ美味しい。こってりスープにくぐらせた豚トロだからこそ、ごはんとの相性が抜群なんです。

さらに、天一の卓上にある「からし味噌」。これを豚トロ&ごはんの上に載せ、その上からこってりスープをかけて食べる。この3つのハーモニーを兼ね備えた「こってり豚トロ丼」は、控えめに言って最高に美味しいです。
まとめ

というわけで、まとめです。
天一の「豚トロチャーシューメン」を食べるなら、ライスを追加しておくのがオススメ。
食べ方としては、最初は豚トロ&ラーメンを堪能し、途中でライスに豚トロを載せて、「こってり豚トロ丼」にする。このとき、上からこってりスープをかけ、さらに「からし味噌」を載せると、より味に奥行きが出て美味しい。
この食べ方なら、豚トロの脂っこさにやられることなく、こってりを最大限にあっさり(?)楽しめます。ぜひお試しあれ。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO

店名:天下一品 吉祥寺店
住:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-3-3
TEL:0422-72-9303
営:11:00~23:00(金・土・祝前日は~翌3:00) ※閉店30分前LO
休:無休