●京急本線「日ノ出町駅」より徒歩分。知る人ぞ知る老舗町中華『自由軒』の大人気メニュー「天津キムチ炒飯」を実食レポートします。
横浜は街全体として中華料理のレベルが非常に高く、日本特有の文化として発展している「町中華」も老舗どころの多いエリアです。とりわけ関内、伊勢佐木町、野毛周辺はどの店にしようか迷うくらい粒ぞろい。
そこで今回来訪したのが、日ノ出町駅のほど近く、老舗中華料理店の『自由軒』です。

お店は18時オープンですが、歴史を重ねた店内と同様に、熟練の店主は絶賛餃子の仕込み中。ご常連のみなさんは良く理解していて、店が温まり、ギアがかかってきたであろう30分後くらいに続々と来店していました。

注文したのは、名物と言われている「天津キムチ炒飯」。しばらくすると、4名が続々と来店し、うち3名は「天津キムチ炒飯」をオーダー。うち1人は“あん多め”のリクエストしていました。
とあるご常連は店主と親しそうに挨拶を交わした後、瓶ビールと「ニラ玉」、「チャーシュー」単品を注文。それもいい! おそらくメニューを何周もしてたどり着いた黄金比なのでしょう。
ボリューム満点の名物「天津キムチ炒飯」は味も満点!

他のお客さんの注文で少々移り気しそうになりましたが、お目当ての「天津キムチ炒飯」が着丼。第一印象は、“デカい”。横浜町中華あるあるだと思うのですが、デフォルトで量多め。

炒飯はキムチの酸味とピリ辛がきいていて、ホロリと柔らかなチャーシューもたっぷり入っています。確かに、これはチャーシューも単品で食べたくなりますよ。主役級のおいしさです。
玉子はふわふわ、餡はトロトロで、口に入れた時の一体感もばっちり。餡の味付けが珍しく、鶏ガラベースに醤油系で味を整えていて後味がすっきりしています。この餡の量がまた絶妙で、多すぎず、少なすぎず。最後の一口までしっかり炒飯と絡みました。
調査結果

「天津キムチ炒飯」は、キムチの爽やかな酸味と辛さ、コクのある餡と相性が非常に良く中毒性のある味でした。間違いなくこの店でしか味わえない唯一無二のグルメです。
(撮影・文◎亀井亜衣子)