●毎月の体の不調を改善してくれる料理を教える体の養生レシピ。今回はお正月で疲れた胃腸を労り、体を温める2つのレシピをご紹介!
小寒が始まる1月5日は“寒の入り”と言い、大寒に向かってぐっと寒さが厳しくなっていきます。
そこで、中医薬膳営養師&料理家のacoさんに、冬の体のケアのポイントなどを伺い、おすすめのレシピを教えてもらいました。

冬は血行が悪くなり、免疫力低下などさまざまな不調を引き起こしがち
「寒い日がつづくと、体が冷えるのはもちろん、血行が悪くなりがち。血行が悪くなると、免疫力が下がったり、肩こり、腹痛など様々な不調が増えてしまいます。特に女性は生理痛などにつながりますので、体を冷やさないように気をつけましょう。そのためには、冷たいものの飲み過ぎ、食べ過ぎに要注意。冷たいビールやアイスを食べたら温かいお茶を飲むなどの工夫を忘れずに!」
今回は、消化が良く、免疫力を上げてくれる「帆立と干し椎茸のお粥」と、体の内側から温める「海老と山芋のしんじょ」のレシピをご紹介。「お腹の不調は免疫力の低下にもつながります。しっかりケアして免疫力をあげ、風邪やインフルエンザに負けない体作りを心がけましょう」
最後には「冬のプチ養生ポイント」も教えてくれているので、ぜひチェックして見てくださいね。
消化の良いお粥でお腹の不調を改善! 「帆立と干し椎茸のお粥」の作り方

材料(2人分)
・お米……1/2合
・お水……600cc
・干し椎茸……1枚(約6g)
・帆立……干し貝柱(10g)
・お醤油(あれば薄口)……小さじ1/2
・あさつき……適量
・塩……適量
作り方
1. お鍋にお米、お水、干し椎茸、帆立を入れて3時間以上置く
<point>干し貝柱がない場合は、生や冷凍でも大丈夫。その場合は炊く時に入れてください。
2.椎茸を切って鍋に戻し、薄口醤油を入れて火にかける

3.沸騰したら弱火で20分程度炊く。
<point>蓋と鍋の間にお箸を挟むと、ふきこぼれしにくくなります。

4.炊けたらネギを混ぜ、味を見て塩で調味する

干し椎茸はお腹の力を回復し、巡りを良くするとともに、ビタミンDで免疫力をアップ。
「海老と山芋のしんじょ」
冬に大切な腎を補う海老と山芋を使ったしんじょに温かい生姜餡をかけ、しっかり体の内側から温める一皿。

材料(2人分)
しんじょ
・海老……むき身で80g
・山芋……30g
・はんぺん……40g
・生姜……1~2かけ(お好みで加減してください)
・酒……小さじ1
・塩……ひとつまみ
スープ
・鶏がらスープ……大さじ1
・水……500cc
・薄口醤油(無ければ普通のお醤油)……小さじ1
・お酒……大さじ1
・片栗粉……大さじ1
・かいわれ大根
作り方
しんじょう
1.はんぺんは袋に入れて麺棒などで潰す
2.1にざくぎりにした山芋、細かく切った海老、酒、塩を入れて混ぜる
<point>海老は半量ほど細かく刻み、残りは荒く切るとプリプリの歯応えが楽しめます。山芋は長芋、大和芋、自然薯いずれでも大丈夫!

3.鍋に分量の水を沸かし、スープの材料を入れ混ぜておく
4.しんじょをスプーンなどで丸めて入れて、10分程度コトコト煮込む

5.火が通ったら水溶き片栗粉を混ぜ、1分ほど加熱する
<point>煮込んで水が減り味が濃くなった場合、少しお湯か水を足してください。
6.器に盛り付け切った貝割れをのせる

生姜は火を通すことで体を中心から温めてくれます。ゆずは飲みすぎたお酒をデトックスしてくれたり、巡りがよくなります。山芋は腎を補うのもありますが、お腹の力もつけて元気アップにつながります。上手に取り入れて元気いっぱいの楽しい一年にしましょう!

<冬の養生ポイント!>
「耳もみ」…耳を揉むと体までポカポカしてきます。耳は中医学で腎にあたるので、腎の養生が大事な冬は特におすすめ。「腕ぶんぶん回し」…腕を肩からぶんぶん回しましょう。膝のクッションを使いながら回すと尚ほぐれます。冬は寒さで体が縮こまって肩こりも起きやすいので、ほぐして血行を良くしましょう。胸も開いて呼吸も深くなりますよ。