●三重県の鳥羽国際ホテルのチーズケーキが全国のスイーツ好きから愛され続ける理由とは?
ケーキの世界といえば、その甘やかでハッピーなイメージとは裏腹に、生クリーム軍、カスタード軍、チョコレート軍、フルーツ軍などが、生き残りをかけて常に激しい争いを繰り広げる弱肉強食の戦場です。死屍累々のバトルフィールドにあって、しかし涼しい顔で丘の上に陣取り、常に一定の勝ちを納め続けて周りに一目置かれる常勝軍団がいます。
レア、スフレ、バスク、ニューヨークなどの知将・猛将が脇を固めるチーズケーキ軍は、その圧倒的な武力(おいしさ)と、ナッツやチョコレートなど、他国から有能な人材を登用することも厭わぬ用兵術(バリエーション)により、生き馬の目を抜くケーキ界で不動の地位を築くまでに至りました。
そのチーズケーキ軍団を束ねる王といえば、何をおいてもベイクドチーズケーキ。凡百の最新スイーツが束になっても敵わぬどっしりとした重厚感と濃密な味わいは、まさに唯一無二。昭和の時代から令和の今に至るまで、ケーキ界の“ドン”として君臨し続けています。
さて、日本のチーズケーキ界の中でも「一生に一度は食べておくべき」、「買って損なし」とスイーツファンの間で噂される逸品が、実は三重県にあります。それが、東京オリンピック開催年の1964年(昭和39年)に開業した由緒あるホテル、鳥羽国際ホテル謹製のチーズケーキです。
変わらぬ製法でつくられる至極のチーズケーキ

鳥羽国際ホテルといえば、日本の皇族やエリザベス女王をはじめ、国内外の賓客が訪れる“伊勢志摩の迎賓館”として有名ですよね。
その鳥羽国際ホテルのメインダイニング『シーホース』のフランス料理のデザートとして、開業当時から提供されていたのが、こだわりのチーズケーキ。そのおいしさが評判となり、一般向けに改良して販売されるようになったのが、今回、ご紹介するホテルメイドのチーズケーキなのです。

半世紀以上にわたり変わらぬ製法で、職人が手作業で1ホールずつ焼き上げるチーズケーキは、しっとりなめらかな舌触りと濃厚なコクが同居。チーズの香りは強すぎず、上品な香りと味わいが長い余韻として続きます。

プレーンのほか、コーヒー、伊勢茶、アップル、ブルーベリーなど5種類のフレーバーが定番商品としてラインナップ。それに加え、月替りでマンスリーチーズケーキも販売されているのが特徴です。
例えば、2025年でいえば2月は「チョコレート」、3月は「ストロベリー」、4月は「井村屋AZUKI」、5月は「新茶」といった具合に、その月にしか味わえない限定フレーバーが登場するのもまた人気の秘密なのです。※フレーバーは変更になる可能性もあり。

聞けば、焼き上がったチーズケーキは1ホールずつ目視でチェックし、焦げ目の付き具合などイメージを損なうケーキについては別のスイーツ商品として変貌させてリサイクルしているとのこと。こだわりが半端ではありませんね。

そして、三重県に行く時間が取れなかったとしても、オンラインショップでこのチーズケーキがお取り寄せできるのも嬉しいところ。スイーツ好きならずとも、未体験の人はぜひ一度、味わってみてください。王道のチーズケーキのおいしさに感動すると思いますよ。
●DATA
鳥羽国際ホテル オンラインショップ
https://tobahotelshop.com/
(撮影・文◎編集部)