●カレーの激戦区が多い大阪で、冒険心がくすぐられる一軒のお店を発見! 飯ごうカレーが食べられる洞窟バーとは?
関西で美味しそうなお店を探すことを日課にしている筆者、その条件で探したはずなのに不思議な1軒のカレー屋『One Curry BAR M's』を発見しました。
なんとお店の内装が本格的な洞窟っぽい環境になっていて、カレーの提供方法までユニークとのこと。
駅から5分の駐車場の奥にある『One Curry BAR M's』

入手した情報を元に地図を確認して降り立ったのは、南港ポートタウン線ニュートラムの平林駅。ボートレース場としてもお馴染みの大阪メトロ四つ橋線、住之江公園駅の隣の駅となっています。
駅を下りると海辺の駅ということもあって、漂ってくるのは潮の香り。港湾部という雰囲気のある街並みを少し南西へ歩くこと数分、地図を頼りに辿り着いたのは工務店の駐車場のような場所。内装が洞窟というのは聞いていましたが、そのお店のロケーションもなかなかのインパクトです。

地図の示す場所まで来ると扉があってOPENの文字。扉にはインターホンを押して混雑状況を確認する意図の文字が……。恐る恐るインターホンを押して「ここってカレー屋さんですよね? お店やってますか?」と聞くと「大丈夫ですよ」とのお返事が返ってきました。
扉の向こうは洞窟。くすぐられる冒険心で潜入!

お店は建物2階部分にあって階段を登るのですが、壁と天井は岩風のゴツゴツ質感で全体もかなり暗め。しかも途中には大岩オブジェが天井にあり、かなり通りづらくて入店の時点でテンションが上がります。

仄暗い洞窟の階段を抜けるとそこはオシャレなバー。
さて、なんとか無事に席まで辿り着いたのでメニューを確認すると、カレーの提供方法も噂通りに特殊。一般的なお皿に盛っての提供と別に飯盒(はんごう)を使った方法があります。
普通のお皿と飯盒どっちにする? って言われるとやっぱり、飯盒のカレーを注文。中身のカレーはチキンか日替わりで選べます。この日の日替わりカレーは燻製豚肉のカレーとのことでそちらを注文し、チーズをトッピングしました。

本来はバーなのでお酒も充実しており、ビールに加え、日本酒などもかなり豊富に取り揃えています。そんな中で、ハタ鉱泉のラムネを発見。
ハタ鉱泉は大阪の堺にある有名なラムネメーカー。せっかくなので大阪のご当地ドリンクのラムネを注文し、数十年ぶりに対面することができました。
洞窟バーで味わう飯盒カレーのお味は?

割と強めの炭酸と甘い味のドリンクが洞窟という非日常的な場所に妙にマッチ。ラムネの懐かしさに浸っているとカレーがやってきました。
筆者はキャンプの体験はあるものの、飯盒は初体験。実物を見たのも数回程度となっています。

少しビビりつつフタを取ってみると、カレーとご対面。飯盒は2層構造になっていて、下の層にご飯が入っていました。ごはんは竹炭入りのおごけ色のご飯となっていてます。
ちなみに添えられるスプーン、もの凄く柄が長い。というのも飯ごうは思った以上の深さがあるのでこういうスプーンが採用されているんですね。

飯盒からご飯をすくってカレーに浸しつつ一口。カレールーは、やや酸味があってスパイシーな辛口。分厚くカットされた燻製豚肉は香ばしく、お店の雰囲気に妙にピッタリ合います。
やや辛口かな? くらいに最初は思っていたのですが、後々まで口の中に旨味と辛さの余韻が長く残る。そこに甘味の強いラムネの組み合わせは意外にもベストな相性でした。
カレーを食べつつラムネを飲みつつしていると、あっという間に完食。お邪魔したのは冬でしたが、食べ終わった頃にはうっすらと汗がにじんでいました。
お会計を済ませて帰ろうと思うと、ドアがない。そういえばドアは一体化してるんでした。

何とか取っ手を見付けて扉を開けると、再び洞窟が。登る時は珍しさとワクワク感でいっぱいでしたが、帰りは傾斜が強くて恐怖感が強め。正直、お酒飲んでなくて良かったかも知れません。
次回はお酒を飲もうかとも思いましたが、その前にもう1回くらい来て慣れてからの方がいいような気もします。とはいえ、グルメとエンタメの街の大阪でもこんな体験のできる場所はほかにないので、関西を訪れる際にはぜひオススメのお店となっています。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP INFO
One Curry BAR M's(ワン カリー バー エムズ)
住:大阪府大阪市住之江区平林南2-6-7
TEL:06-7507-2335
営:11:00~15:00、16:00~20:00
休:火・水曜
https://onecurry-barms.owst.jp/
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。