●ダイエッターやトレーニーの間で大人気の高タンパク質なヨーグルト。一体どれが一番美味しいのか食べ比べてみた。
最近、ヨーグルト界で急増している「プロテインヨーグルト」。その名の通り、プロテイン(タンパク質)が多く含まれているタイプのヨーグルトです。「プロテイン◯g」とパッケージに明記されているのが特徴です。
ひと昔前、プロテインというとアスリートや体を鍛えている人向けの栄養補助食品という印象でしたが、今ではすっかり様変わり。タンパク質は一般の人も積極的に摂るべき栄養素、という意識が浸透しつつあります。
というのも、タンパク質は、私たちヒトの筋肉や内臓、皮膚、髪や爪の素材であり、またホルモン、代謝酵素、免疫物質などにも使われ、健康にとって欠かせない栄養素。しかし現代の日本人のタンパク質摂取量は、なんと戦後の食糧難の時代とほぼ同水準!
それによる健康トラブルや老化の加速などが問題視された結果、国を挙げての課題としてタンパク質摂取が推奨されたこともあり、もっとも効率よくタンパク質を摂れるのがプロテイン食品である、という認識が浸透したわけです。
というわけで、筆者も健康とアンチエイジングのためにプロテインヨーグルトをせっせと食べているのですが、最近は種類が多い! いろいろ試してみると、味や食感がぜんぜん違うことがわかってきました。そこで実際、どう違うのか、改めて食べ比べてみることにしました。
プロテインヨーグルトの味はこんなに違う!

というわけで、コンビニやスーパーでよく見かけるカップ型プロテインヨーグルトを購入してきました。
買ってきたのは「オイコス」、「ザバス」、「ギリシャヨーグルト パルテノ」、「ギリシャヨーグルト」。また、イオン系列のスーパーで売っているパック型の「プロテインヨーグルト」も買ってみました。表にまとめた通り、どれも脂肪が0(もしくは控えめ)のため、カロリーが低いのも特徴です。
そして肝心のタンパク質の量については、1️食で8~15g摂れます。これは鶏ささみ肉約1本のタンパク質量に匹敵します。ちなみに国が推奨している1日あたりのタンパク質量の目安は、女性が40~50g、男性が60~65gです。

ではさっそく食べ比べてみます。
まず、明治ザバスの「MILK PROTEINヨーグルト脂肪0」。ザバスといえば、プロテインで有名なので、他の商品よりやや価格が高くてもついこれを選んでしまう、という人もいるかもしれません。実際、タンパク質量も他の商品より一番多い15gです。

いざ食べてみます。特筆すべきは、その食感。フタを開けてすぐにスプーンですくった状態でも、他商品に比べてダントツなめらか。食感はクリーミ―で、ほんのり甘みがあり、一般的なヨーグルトのような酸味が全くないので、酸っぱさが苦手な人には食べやすいと思います。
ただ、他の4つの商品と比べると濃厚感は低く、味も薄め。

続いて、オイコス(ダノン)の「高吸収タンパク質・プレーン・砂糖不使用」です。こちらもザバス同様、ミルクプロテインを使っていますが、ザバスとは食感も味も全く違います。
フタを開けてスプーンですくうと、どっしりした重量感があり、そのまま口に入れると見た目通りの硬さ。ちなみに、スプーンでよくかき混ぜると、重さはそのままですが、ややなめらかになります。
味は、酸味がしっかりあって甘さはなし。一言でまとめると、「非常に濃厚で硬いヨーグルト」です。

続いて「ギリシャヨーグルト パルテノ」(森永乳業)の「脂肪0・プレーン・砂糖不使用」です。ギリシャヨーグルトは、ご存知の通り、ギリシャで伝統的な水切り製法で作られている濃縮タイプのヨーグルトです。
こちらもまずフタを開けてスプーンですくうと、とてもなめらか。ただ、ザバスよりはもったり重め。
食感もなめらかながら、しっかりした感じもあります。味は凝縮タイプだけあってものすごく濃厚。ただ、オイコスと違って酸味は強くありません。ザバス同様、ヨーグルトというより濃厚なクリームという印象です。

続いて、イオンのトップバリューブランド「ギリシャヨーグルト」です。カップ型のなかで一番低価格な商品です。
フタを開けてスプーンですくうと硬めでどっしりタイプ。「オイコス」に似た食感です。ただし、ギリシャヨーグルト系の製法で、凝縮された濃厚さを感じる味わい。
最初は酸味がなくクリーミーですが、後味にほんのりと酸味を感じます。「ザバス」や「パルテノ」に比べると、ちゃんとしたヨーグルト感があり、まさに濃厚なヨーグルトを食べた感があります。

最後に、イオンのトップバリューブランド「プロテインヨーグルト」。
スプーンですくった感じはもったりと重めで、口に入れるとクリーミー。濃厚でいながらさらっとしたクリーム感もあり、酸味もほんのりあります。
ただ、気になるのは、後味に乳酸菌特有味が舌に残ること。それがかなり気になるので、はちみつやジャムなど甘みを足して食べるといいかもしれません。カロリーが低いというメリットは消えてしまいますが……。
まとめ

というわけで、全部を食べ比べた結果、やっぱり想像していたとおり、各社から出ている高タンパク質ヨーグルトは、食感も味も全然違いました。
ちなみに筆者が一番好きなのは「オイコス」。次に「ギリシャヨーグルト」。この2つ、食感も味も非常によく似ていて、もったり濃厚。しかもヨーグルトらしい自然な酸味もあって、後味もよくて純粋に美味しいです。みなさんも食べ比べて、好きな味のプロテインヨーグルトをみつけてみてください。
(撮影・文◎土原亜子)