高円寺の小さなバーガー屋が吉祥寺に進出!
ここ数年、LA発、NY発、ハワイ発などアメリカのチェーン系グルメバーガーが相次いで上陸して話題になりました。各店とも個性的で、どれもアメリカンバーガーらしくボリューミー。筆者もワクワクして各店を食べ歩いていましたが、今年2月9日「肉の日」にひっそり吉祥寺に上陸した店で食べたハンバーガーに感激! 肉々しくジューシーで、思わず「これこそキング・オブ・バーガーだ!」と口走りそうになりました。
そのお店の名前は『Fatzs The San Franciscan』。サンフランシスコ発かと思いきや、実は昨年10月まで高円寺にあった『Fatzs(ファッツ)』という小さなバーガー屋さんの新店舗。つまり、高円寺発だったんです。

上質な肉をたっぷり味わえるバーガー

A5ランク級のアメリカンビーフを使用
バーガーの正式名称は「ファッツ ビッグ プライムバーガー」(通称:ファッツバーガー)。ポテト付きで2,000円(ディナー限定メニュー)です。ハンバーガーにしては少々お高いように思うかもしれませんが、前述したように、アメリカ産の「USプライムのチャックアイ」という最高級の牛肉を使用しています。日本で言えば和牛A5ランクに匹敵する高級牛。それを店内で塊肉から超粗挽きにしてパティにしているのです。1つのパティの重量は225gのキングサイズ。そして、味わいは高級ステーキのように旨みがたっぷりなんです。

“ビッグパティ”は注文が入ってから焼き上げていきます。ミディアムレアに仕上げて、ベースとなるバンズとレタス、トマト、オニオンの上にのせ、さらに特製のBBQソース、アメリカのチェダーチーズ、自家製のスモークベーコン、揚げたてのオニオンリングを積み上げて完成。

美しいバーガーの食べ方
美しく積み上げられた「ファッツバーガー」ですが、食べる時は、バーガーペーパーにくるんで、ギュッと押さえましょう。「やはりハンバーガーは、パンとお肉を一体化して食べるべき」と店長さん。
アゴが外れそうなくらい大口を開けてかじると、パンの表面のサクッ、カリッとした食感と共に、ビックパティから上品な肉汁がドバッと広がります。この瞬間が最高! さらにスモーキーなベーコンの風味、BBQソースの甘辛さ、とろりとしたチーズの濃厚なコクも加わって、これ以上、何も望むことはない“完璧なハンバーガー”という印象です。
新店舗では唯一無二の肉々しさを追求!

最高の組み合わせで提供するバーガー
ちなみにこちらではバーガーは1種類しかありませんし、選べるトッピングもありません。
どうしてでしょう? と、店長のレヴィン・ジョンさんに聞いてみると、
「ここのバーガーは日替わり、もしくは週替わりでやっています。じつは私たちは高円寺時代の7年間、お客様がパン、お肉、ソース、トッピングのすべてをカスタマイズできるメニューを出してきて、その組み合わせは何通りもありました。素材もソースもしつこいくらいこだわって1つ1つ手作りしていたのですが、やはりバーガーは“組み合わせの妙”というのがあって、いろいろ試した結果、私たちが“最高に美味しい”と思うバーガーを1つずつ提供していきたいと思ったんです」
確かに、昨年の上陸系バーガーでカスタマイズできるお店がありましたが、選ぶ楽しさはあるものの食べてみたら「外した~!」なんてこともありました。ここのようにプロのレヴィンさんが追求してきた最高のバーガーを味わえるほうが断然いいと思います!
「ただ、うちではバーガーだけでなく、肉料理や面白いメニューをたくさん出しているんですよ。高円寺の店はカウンター7席と狭かったので、広い店になったことで、やりたかったことを今は全部やれるんです」とにっこり。

まずはレヴィンさんがかつて住んでいたサンフランシスコの料理を出せるようになったこと。特に多様な人種が住んでいる地元の料理はダイナミックな肉料理をはじめ、各国の味が融合した“フュージョン料理”がとても面白いと言います。
「とくにアメリカのピットバーベキューと呼ばれる燻製料理に力を入れています。

メニューには「国産牛のステーキ」や「オレンジチキン」「国産牛の切れ端串」なんていうのもあってまさに肉三昧。アルコールも豊富なので、みんなと一緒に「肉、肉、肉、肉、〆にハンバーガー」というのもいいかも! 店はレジがDJボックスに早変わりし、店長自らDJをやるそうなので、思いっきり楽しい時間を過ごせそうです。
(取材・文◎土原亜子)
●SHOP INFO

店名:Fatzs The San Franciscan
住:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-25-12 Santa Fe B1-A
TEL:0422-69-2532
営:11:30~15:00、17:30~24:00
休:月
http://fatzs.jp