●メリーチョコレートが人気チョコレート菓子「ミルフィーユ」の製造工程をメディア初公開。工場見学の様子をお届けし、そのおいしさの秘密に迫ります。
高級ギフトチョコレートをはじめとした洋菓子・スイーツを製造・販売する『株式会社メリーチョコレートカムパニー』(以下、メリーチョコレート)。1950年の創業以来、「チョコレートのメリー」として親しまれ、世代を超えて愛され続けています。

そんな同社のロングセラー商品「ミルフィーユ10個入」が、食の専門家2万3,000人の審査によって選ばれる「ジャパン・フード・セレクション」において、最高位のグランプリを受賞。これを記念し、ミルフィーユの製造工程がメディア向けに初公開されました。普段、見ることのできない、おいしさの裏側とは!? 工場見学の様子をレポートします。
甘い香りに包まれる。ミルフィーユを製造する「メリーチョコレート船橋工場」へ潜入!

今回見学したのは、千葉県・南船橋にある「メリーチョコレート 船橋工場」。東京湾を臨む工業地帯の一角に位置し、同社で唯一、ミルフィーユやクッキーなどの焼き菓子を専門に製造しています。
なかでもミルフィーユは、全国に出荷されるすべてがこちらの工場で製造されているとのこと。定番から季節限定まで全21種類、2024年には年間約3,724万個もの数量が作られました。
そんな人気商品のミルフィーユ、一体、どのように生まれているのでしょうか?

工場に入る前には、徹底した衛生管理が行われています。
初めに不織布の白衣と帽子、専用靴を着用。
完成までに3日間かかるミルフィーユ。1日目は「パイ生地の焼成」

ミルフィーユは、パイ生地の焼き上げから個包装に至るまで、完成に3日間を要するのだそう。その製造工程を、工場長・木村憲一さんの案内で、順を追って見学していきました。
まずは1日目の工程「パイの焼成」から。パイ生地を天板にのせ、ラックにずらりと並べてオーブンへ。焼きたての香りがフロアいっぱいに広がり、その香ばしさはマスク越しでもはっきりと感じられるほど。

焼きあがったアツアツの生地は扇風機を使って空冷し、重ねてラップを巻いたら、パイ生地の準備は完了。1日目の工程は終わりです。
2日目は「クリームの充填」、整えて「寝かせる」

2日目は「クリームの充填」からスタート。前日に焼いたパイ生地にクリームを充填し、その上に再びパイ生地を重ねます。「パイ生地、クリーム、パイ生地、クリーム、パイ生地」と5層に重ねていき、ミルフィーユのベースができあがり。
それを丁寧に積み上げ、生地が曲がらないよう重しをのせて、2日目の工程は完了! だんだんミルフィーユっぽくなってきましたね。
いよいよ3日目。「カット」「チョコレートがけ」「個包装」して完成!

そして最終日となる3日目。前日に冷蔵しておいた生地を、スライサーで縦横にカットします。生地一枚からおなじみのミルフィーユが162本も作れるのだそう。

カットされたミルフィーユは、そのままチョコレートがけの機械「エンローバー」へと移動。チョコレートの滝をくぐり、風をあてて余分なチョコレートを吹き飛ばしたら、次の滝を通過。再び風をあてて表面を整える……という“二度がけ”が行われます。
あくまで主役は“チョコレート”。二度がけがおいしさの秘訣
「当社は“チョコレートがおいしいミルフィーユ”をコンセプトにしているので、主役はチョコレート。風を当てることでほどよくチョコレートがなじみ、薄くなめらかに仕上がる、これがおいしさの秘密です」


クーリングトンネルから出て金属検出機を通過した後、二列に分かれて二台の色包装機に振り分けられます。1台で1分間に250個包装しているそう。

包装後は空包装がないか人の目で確認し、計数機で段ボールに300個ずつ入れます。こうしてチョコレートミルフィーユが完成!
ミルフィーユにブラックペッパー? ワインにも合う驚きのマリアージュ

見学後は、定番ミルフィーユ「チョコレート」「ストロベリー」「アーモンド」、さらに先ほど木村さんがセレクトしたできたてを試食しました。やはりできたてのチョコレートの香りは格別で、すべての工程のこだわりが分かった後だけに、おいしさもひとしお。

また、今回はミルフィーユの新たな魅力とおいしさの可能性を広げるマリアージュが提案されました。まずは、ストロベリーのミルフィーユにブラックペッパーをかけて味わうというもの。意外な組み合わせながら、カカオ×ペッパーという2つの香辛料、甘さ×スパイシーが絶妙に調和し、一気に大人のスイーツに。

また、同社の「カカオアイスデザート」と「アーモンドミルフィーユ」をマリアージュした「冷やしミルフィーユ」は、生チョコレートのような口どけのカカオアイスデザートと、さくさくのミルフィーユのコントラストが至福の味わい。軽やかなミルフィーユだからこそ、さまざまな食べ方が楽しめるんですね。

「当社のパイは、バターを折り込みながら層を重ねていく折りパイ製法で、層の数は144層。ほどけるような軽い食感で、チョコレートの味や口どけを邪魔しないよう設計しています」と話すのは開発担当者の笹瀨斉美さん。
チョコレートについてのポイントは2点。1つ目は、ミルク、スイート、ホワイトの3種すべてがミルフィーユ専用に開発されたオリジナルであること。
「一度目だけではチョコがきれいにのらず、二度がけすることで、口に入れたときにふわっとやわらかく溶けていく食感を実現しています。時間をかけてたどり着いたこのチョコレートの味こそ、当社が誇る自信作。チョコレートとパイのおいしさ、その両方を楽しんでいただければと思います」(大石茂之さん)
細部までこだわりが詰まった、メリーチョコレートのミルフィーユ。トッピングや冷やしミルフィーユで、暑い夏もおいしいひとときを味わってみてください。
(撮影◎編集部、取材・文◎松永加奈)
●DATA
メリーチョコレートカムパニー
https://www.mary.co.jp/