生まれも育ちも福島県! な、元福島県民の筆者が教えたい絶品スイーツは『凍天処 木乃幡』の「凍天」です。
氷点下の屋外で凍らせ、ゆっくり自然乾燥させて作る福島県の伝統的な保存食“凍餅(しみもち)”を、とうもろこし粉や米粉などをブレンドした独自のドーナツ生地で包んで揚げた、昔から地元民に愛される和洋折衷なスイーツです。
「あの味を守りたい」と復活した福島名物
2019年に運営会社が破産してしまい、もう食べられないと知った時は筆者もかなりショックを受けましたが、あの味を守りたいという熱い意志により、現在は別会社が事業を継承し復活! 揚げたてを食べられるのは福島県と宮城県内の7店舗のみですが、今回紹介する「冷凍凍天」はお取り寄せや『日本橋ふくしま館 MIDETTE』でも購入可能です。

ベーシックな「凍天」は外せない味

シンプルだからこそ本来の味わいがしっかり楽しめるのはこちら。アツアツのドーナツ生地を割ると、むにゅーっとよく伸びる凍餅が……! サクッ、ふわっとした甘めのドーナツ生地と、もっちり柔らかい凍餅の食感のコントラストが絶妙で、後からほんのりと蓬の香りが追いかけてくる、どこか懐かしの味わいです。
筆者オススメNo.1の「あんこ凍天」

凍餅の中に甘さひかえめの滑らかな粒あんがぎっしり詰まっており、リッチで満足度が高いのはこちら。あんドーナツを思わせる組み合わせは抜群の相性で、一気に和菓子の味わいに。緑茶と合わせたい、思わずほっこり和む美味しさです。
異彩を放つ「チーズ凍天」も

とろ~りとしたクリーム状のチーズが凍餅に包まれた変わり種。ほんのりとした塩気が生地の甘さとマッチしており、チーズのコクが蓬の風味とも不思議と合うのです。斬新な洋風の味わいはコーヒーと一緒に楽しむのもオススメ。
福島発祥の凍餅を使った、和洋折衷だけどどこか懐かしくほっとする味わいに、誰もが虜になるはず。
(撮影・文◎あわchan)
●DATA
凍天処 木乃幡
https://shimiten.jp/
●著者プロフィール
あわchan
「気になったら全部買う!」がモットーのスイーツハンター。旅の目的は専らベーカリー・パティスリー巡りで、パンやケーキを旅先からキャリーケースで大量に空輸してくることも。クリスマスケーキや弁当の開発など、商業施設の商品開発・販促企画に携わる。
2級フードアナリスト
@awa_chaaan