●白金台にあるレトロ建築の中でいただく野菜たっぷりの絶品モーニングをご紹介します。
会社と家との往復に疲れ、休日もどこにも出かけず寝てばかり。
そのカフェ『VEGETABLE LIFE』は、東京メトロ南北線・都営三田線 白金台駅から徒歩1分の複合施設『ゆかしの杜』にあります。
設計は建築家で元東京帝国大学総長も務めた内田祥三(1885-1972)によるもの。昭和13(1938)年に竣工した『旧公衆衛生院』(港区指定有形文化財)の建物を港区が保存・改修し『港区郷土歴史館』を中心とした複合施設として活用しているもので、茶褐色のタイルと玄関部分のアーチの外観が特徴的な建物です。

建物の正面玄関を入ると、広々とした吹き抜けの「中央ホール」。天井のレリーフや床の白黒の石材等、意匠をこらした空間を楽しみながら階段を降りていくと、カフェ『VEGETABLE LIFE』があります。柱に貼られた褐色の「泰山タイル」と木製の床が、素朴であたたかみのある雰囲気を醸し出しています。
ちなみに「泰山タイル」とは、大正・昭和期に数々の建築物に使われた京都産のタイルです。

早速レジでお目当ての『VEGETABLE SET』を注文。番号札を受け取り待つこと5分ほどで目にも鮮やかなセットが運ばれてきました。
お皿いっぱいのサラダは、ベビーリーフにさつまいも(甘い!)、クミン風味の人参のグラッセに豆・ナッツと盛りだくさんで、人参のすりおろしドレッシングがかかっている手のこみようです。

スープは、メニューに「野菜を食べるスープ」と記されている通り、じゃがいも・キャベツ・ニンジン入りのチャウダーで、なんともやさしいお味がしました。パンも、ほんのりイチゴの味がするバゲットで洒落ています。
まとめ

実はこのカフェをプロデュースしているのは、結婚式場・レストランで有名な『八芳園』と知り、それも納得。こんなに一つ一つの野菜をしっかりと味わっていただいたのは久しぶりでした。
食後はゆったりと香り高いコーヒーを楽しみ、心も体もほぐれてきました。この充実のモーニングがこのお値段なのは、港区の施設ならではかもしれません。
カフェを出てからは、レトロ建築を隈なく見て回るもよし、同じ建物にある『港区郷土歴史館』を訪ねるもよし、前庭に出て緑の木々やアプローチの花々を眺めるもよしです。今度の休日、少し足をのばしてみませんか。
●SHOP INFO

VEGETABLE LIFE produced by HAPPO-EN
住:東京都港区白金台4-6-2
TEL:03-6450-2153
営:9:00~17:00 (土曜のみ 9:00~20:00)
休:毎月第3木曜日(第3木曜が祝日の場合は開館&前日休館)
年末年始(12月29日~1月3日)・特別整理期間
●著者プロフィール

すずらん
おいしい食事とお酒を楽しみに生きるアラフィフ銀行員ライター(フードアナリスト4級)。東京と両親の出身県であるおんせん県大分(推し)のおいしいものを中心にご紹介します。