「おいしいローカル部」がお届けする全国の隠れたお取り寄せ品。今回は熊本の和菓子「あんさんどら」

 九州・熊本は、海にも山にも近く、街のなかにも湧き水がでる自然豊かなところ。

昔から農業や酒づくりが盛んな地域としても知られています。

 そんな熊本の魅力をもっと広めたいという思いから生まれたのが、今回ご紹介する和菓子「あんさんどら」です。伝統的な食材にフレンチの技を掛け合わせた、新しいスタイルの和菓子です。

熊本地震をきっかけに地元に貢献できる和菓子づくりへ

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
明治創業のかばん屋さんから生まれた「あんさんどら」

「あんさんどら」を手がけるのは、熊本市の中心、上通商店街にあるお店『まるいわ』。もとは明治時代から続く老舗のかばん屋さんだったそうです。

 店を営む岩崎さんご夫妻は、熊本地震をきっかけに「地元にもっと貢献できることを」と考え、思い切って和菓子づくりの世界へ。「熊本の文化や歴史にふれられ、『ここでしか味わえないもの』を届けたいと思ったんです」と岩崎さんは語ってくれました。

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
「喜んでくれるお客様の顔がうれしい」と話す岩崎さん

熊本の食材を活かし、フレンチシェフと作り上げた新感覚のどら焼き

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
新感覚な和菓子「あんさんどら」

 ひと口食べてまず驚くのが、ふんわりもっちりとした生地の食感。そこに、甘さ控えめの粒あんと、コクのあるバタークリームが合わさって、じんわり広がる甘じょっぱさがクセになります。

 生地のふんわり感は、老舗酒造「瑞鷹」のあま酒が生み出しているそう。麹の力でふんわりきめ細やかで、しっとりとした仕上がり。さらに、地元の有機農家がつくるレンコン粉を加えることで、もっちり感がプラスされています。

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
生地とあんこ、バタークリームを一緒に味わって [食楽web]

 中に挟まれているのは、毎日丁寧に炊きあげられた粒あんと、生地に合う自家製のバタークリーム。フランス菓子の技法を取り入れ、クレーム・オ・ブールをベースに、天草の塩など熊本の素材を活かして作られています。

 小さめに作っているのも、「すべての層を一度に楽しめるように」というシェフのこだわりから。何個でも食べたくなるサイズ感も魅力です。

できたての味をご自宅で。「お取り寄せ」のこだわり

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
手焼き生地は1日300個が限界

 お取り寄せ用も作り置きはせず、注文が入ってからその日に作ったものを冷凍して届けてくれます。「一番おいしい状態で味わってほしい」という、店主の強い想いからだそう。

 常温でゆっくり解凍すると、お店で食べるのと変わらないふわふわ食感に。まさに、できたての味をご自宅で楽しめます。

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福
贈り物にもピッタリの上品な包装。オンラインショップでは「あんさんどら食べ比べ3個入り(1箱)」1,417円などが購入可能

 手土産やお取り寄せ用は、一つひとつ丁寧に包装され、熊本城の石垣をイメージした箱で届けられます。見て楽しく、食べておいしい、新しい和菓子体験をぜひ味わってみてください。

(撮影・文◎徳山理恵)

●SHOP INFO
菓舗まるいわ

住:熊本県熊本市中央区上通町8-23
TEL:070-6594-1900
営:12:00~19:00(土日祝は11:00~19:00)
休:不定休 ※Instagramでお知らせ

●著者プロフィール

粒あんとバターの甘じょっぱさ。熊本愛が詰まったフレンチどら焼き「あんさんどら」が口福

地域創生食文化大使1期生・フードアナリスト3級
熊本生まれ。熊本育ち。現在は大阪と熊本の二拠点で生活している。


食と旅が好きすぎて、本業の傍らライター&カメラマンとしても活躍中。
https://www.instagram.com/riiiie.t

編集部おすすめ