●福岡で本格的なクラフトビールをググっと飲むなら『FUKUOKA CRAFT BREWING』で決まり! 解放感あふれる場所で至極の一杯を楽しんできた!
福岡県にある国道495号線は県北部の海岸に沿うように走る道で、 “光の道”のCMで有名になった『宮地嶽神社』や『道の駅むなかた』などが沿線周辺にあります。
先日の真夏日、道の駅の帰り道、青々とした田んぼと竹林が広がるのどかな場所に少し異質な紺色の建物が目に入ったので立ち寄りました。
入口にソフトクリームのオブジェがあります。カフェかと思いきや、近寄るとそこには『FUKUOKA CRAFT BREWING』の看板が出ています。

車じゃないと訪れにくい場所なのにビール? と一瞬思いましたが、次々とお客さんがやって来ます。
店内に入ると、奥に製造工場、手前にタップルーム、2Fには飲食用のテラスや屋内エリアが併設されていて、周囲の山々を見ながらとても贅沢な解放感を楽しめます。ちなみにビールはその場で飲めるのはもちろん、缶ビールを購入して持ち帰るのもOK。
タップルームの一番人気は「4種の飲み比べセット」(1500円)で、見渡すとほとんどのお客さんがこれを手にしています。
裏の工場との間を隔てた壁から出ている蛇口をひねるとそこからビールが注がれるシステム。まさに“工場直結”です。4種はその時々のお勧めビールを提供してくれるので、訪れるたびに違う味わいを楽しめるのが嬉しいところ。

この日、筆者はハンドルキーパーだったので缶ビールを8種テイクアウトしました。
帰宅後にいただいて一番印象に残ったのは「グリーンモンスター」(960円)。バナナ、キウイ、メロンの果汁をたっぷりと合わせたスムージータイプでまったりとした口当たり。

デザインで惹かれたのは、缶に真っ赤な“博多にわか”のお面が描かれた「にわかラガー」(550円)がインパクト強めでついついジャケ買い。これがまたクラフトだからできる製法で造られていて、一口でその爽快感に参りました。暑~い日はこれがいい!

フードメニューも侮れません。というのも、このブルワリー、福岡市にあるメキシコ料理店『エルボラーチョ』が、本場のタコスやメキシコ料理によく合うビールを製造するために立ち上げたもの。美味しくないわけがないのです。
フードにはその知恵が随所に光ります。この日いただいたのは「プルドポークドッグ」。アメリカ南部の料理で、豚肉のブロックを長時間低温でホロホロになるまで煮込んだ一品。甘辛いタレがパンによく合います。次回は運転を別の人に任せ、絶対ビールと食べよう! と心に誓いました。
ブルワリー最大のこだわりは「水」!

『FUKUOKA CRAFT BREWING』のビールは、定番商品や期間限定のものを含めて常時13種程度販売しています。
訪れた日は、「次は“塩”の商品を準備中なんですよ」とスタッフの西口さんが教えてくださいました。平日に製造も行いながら週末は奥様と一緒に店頭に立っています。

「クラフトビールは本当に面白いですよ、やっちゃダメなことがなくて可能性は無限大だから」と少しシャイな笑顔で話してくださったのがとても印象的でした。
もともとは2017年に福岡市内で製造をスタートした『FUKUOKA CRAFT BREWING』ですが、工場を拡大する際に天然の硬水が湧き出る岡垣町に2022年に移転。硬水がホップの発酵にうまく作用するため、幅広いクラフトビールづくりに向いているのだそうです。
博多駅など福岡市内でもいただけますので、味わってみたい人はホームページでご覧ください。
●SHOP INFO
FUKUOKA CRAFT BREWING
住:福岡県遠賀郡岡垣町内浦544
TEL:093-482-8282
営:11:00~18:00(金土日のみ)
休:月~木
https://fukuokacraft.com/
●著者プロフィール

元 恵
福岡県内の食品メーカー勤務。 主に九州の食材や食品を中心に、メーカー目線と消費者目線の両方から素材や製造工程に安心感が持てるものを探求しています。フードアナリスト2級。