●立ち食い蕎麦を食べ歩く営業コンビがオススメする神保町の立ち蕎麦の名店へ。
立ち蕎麦屋を食べ歩く営業マン先輩後輩コンビの大西タケルさん(仮名・42歳)と山根リョウさん(仮名・31歳)。
そんな彼らが、新たな美味しい立ち蕎麦屋を教えてくれました。それが神保町の『立喰いそば 梅市』。

「今年(2025年)春にオープンしたばかりの新しいお店で、僕らも最近、食べに行ったばかり。生そばを使って茹でたてなので、一般的な立ち蕎麦よりほんの少し時間はかかりますが、そばの風味がものすごく良いんです。僕のおすすめは〈ニラ天そば〉」と大西さん。
後輩の山根さんによれば、「天ぷらも揚げ置きではあるんですが、提供する前にもう一度揚げてから盛ってくれます。だから、天ぷらがウマいんですよ。僕は〈春菊天そば〉がお気に入りです」とのこと。
というわけで、筆者もさっそくその『梅市』に行ってみたので、ご紹介していきましょう。
もちもちで風味豊かな生そばに感激!

猛暑のとある日の昼過ぎ。神保町駅から徒歩3分ほどの路地裏に入ります。
店頭で観察していると、店の正面の入口からお客さんがどんどん入っていきます。そして側面側の路地裏の専用出口からは、お客さんがどんどん出ていく。“サっと食べてスっと出る”、まさに立ち食い蕎麦屋らしいスピード感です。
さて、筆者も店内に入ります。システムは以下の通りです。
入ったらカウンター越しに店主に注文⇒代金を支払ってそのまま待つ⇒完成した丼を渡されたら、空いているカウンタースペースへ移動⇒食べる⇒食べ終わった丼を専用のキャビネットに置く⇒専用出口から出ていく。

さて、筆者はこの日、立ち蕎麦マニアのオススメ「ニラ天そば」を食べたかったのですが、残念ながら売り切れ。そこでもう1つのオススメの「春菊天そば」(冷やし)にすることにしました。
待っている間に、奥のスタッフがそばを茹でていきます。その手前では、ご主人がすでに揚げてあった春菊天を、天ぷら鍋に入れて二度揚げ中。
そして、茹で上がったそばを冷水で締めて丼に盛り、そこに冷たいおつゆとアツアツの天ぷらを盛り付けて完成です。

春菊の天ぷらは、葉がまるでアイロンをかけたようにパリッと広がって見えます。さっそく食べてみると、もう見た目通りパリッパリのカリッカリ。噛めば、春菊独特の香りと苦味が広がります。
から揚げを2度揚げする利点は、外側の衣の水分が飛んでカリッとすると言いますが、この天ぷらもまさにその作用が働いている気がします。そして、二度揚げのその一手間で熱々の天ぷらが楽しめる!
今回は冷やしそばを注文したので、天ぷらはおつゆに浸ってもすぐにはふやけず、カリカリ感が持続しているのもまたいい感じです。

そして、生そばはやや太めで、もちもちとした食感。啜れば、しっかりしたコシがあって、噛めば蕎麦の香りがふわり。また冷たいおつゆは、出汁の旨みがキリッと引き出されて絶妙な美味しさ。思わず飲み干してしまったほど。

というわけで、立ち蕎麦マニアに勧められた神保町の『梅市』さん。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
立喰いそば 梅市
住:東京都千代田区神田神保町1-2-8
営:11:00~18:30
休:日曜