●滋賀・近江八幡の八幡堀沿いにあるクラフトビール専門店『TWO RABBITS BEER HOUSE』。観光と日常が交わる、町に溶け込んだビアハウスとの出会いをご紹介します。
観光で訪れたはずなのに、その町の空気や人の想いにふれた瞬間、旅がぐっと深くなることがあります。
滋賀・近江八幡の『TWO RABBITS BEER HOUSE』は、まさにそんな場所。ビールに込められたストーリー、丁寧につくられた空間、そして偶然の出会いが、旅を特別なものに変えてくれました。
“ひと口”の奥にある、豊かな時間をご紹介します。
近江八幡・八幡堀沿いに佇むタップルーム

滋賀県近江八幡市、豊臣秀次(秀吉の甥)が築いた八幡山城跡周辺の情緒あふれる八幡堀沿いに佇む『TWO RABBITS BEER HOUSE』。
近くには、クラブハリエ・ラコリーナや日牟禮八幡宮などの観光名所が点在し、散策の途中でふらりと立ち寄りたくなる雰囲気です。

醸造所からわずか100mほど、日本蔵を改装したタップルームでは、町に溶け込むようにクラフトビールの香りと会話が流れています。ここで過ごす時間は、旅の記憶をより深く、鮮やかにしてくれます。
定番から新作まで。旅の思い出になる一杯を

この日いただいたのは、TWO RABBITSの定番「KINKAN WIT」と、夏の新作「Flamingo」。
「KINKAN WIT」は国産小麦と金柑を使用したウィットビールで、ほのかに柑橘が香り、ドライで軽やか。飲み心地も心地よい一杯。一方「Flamingo」は、柑橘の酸味とやわらかな甘みが広がる、ピンクのラベルも印象的なビールでした。

併せていただいたのは、彦根市にあるeight hills製レモンソーセージ&ピクルス。取材日は売切れでしたが、KINKAN WITの搾りかすでつくる金柑ソーセージも人気とのこと。訪れた際にはぜひご賞味ください!
ビールだけじゃない。TWO RABBITSが紡ぐ人と地域の物語

創業者ショーンはオーストラリアとニュージーランドにルーツを持ち、TWO RABBITSでは“Beer for everyone” という言葉のもと、多彩なビールづくりを展開しています。
この日、偶然店頭で接客してくれたのは、TWO RABBITSのスタッフでもありラベルデザインを手がける滋賀出身のデザイナーさん。ちょうどシフト交代の1時間だけの滞在だったそうで、“出会い”の奇跡を感じずにはいられませんでした。店内には過去にデザインされた全てのパッケージが展示されていて、圧巻です!
TWO RABBITSは、日本で初めて「モベンバー運動(Movember)」に参加したクラフトビール醸造所です。モベンバーは、男性のがんやメンタルヘルスへの意識を高める世界的なチャリティ。11月にはこのテーマにちなんだ限定ビール(スモークポーターなど)を販売し、売上の一部を支援団体に寄付しています。「楽しく、かっこよく」支援を続ける姿勢も、TWO RABBITSの“想い”のひとつです。
旅の途中で出会う、一杯のビール。
●SHOP INFO
TWO RABBITS BEER HOUSE
住:滋賀県近江八幡市大杉町27
TEL:0748-47-3217
営:平日・日 12:00~18:00 / 金土 12:00~20:00
休:なし
https://www.tworabbitsbrewing.com/
●著者プロフィール

Aimi
フードアナリスト。本業はブランディングディレクター。マーケティングやデザイン、日本酒やクラフトジンなどお酒に関するPRやSNS運用なども。東京と滋賀の2拠点で、食や暮らしの魅力をライフワークとして発信中。
https://www.instagram.com/alil_zine_/