京都を旅行する大きな楽しみの一つといえばカフェ。実際に京都にはオシャレなカフェが多く存在しています。
そうなると「オシャレなカフェで伝統的な和菓子が食べられれば完璧」と思う人も多いと思いますが、そんな欲張りな人にピッタリのお店を発見したので実際に食べに行ってきました。
『ZEN CAFÉ』へのアクセスは?

お目当てのお店があるのは京都の祇園。京阪電車の祇園四条駅を降り、観光客であふれる祇園の街を南東へ歩くこと約10分。通りをいくつか曲がって内側に少し入り組んだ通りは、ほんの数分前までは賑やかだった祇園の街並みが嘘のような静けさ。
お店情報を頼りにやってきたのがこちらの『ZEN CAFE(ゼンカフェ)』。こちらのお店、じつは江戸時代に創業して祇園で300年以上の歴史のある老舗和菓子屋「鍵善良房」の手掛けるカフェとなっています。
鍵善良房の看板メニューは、葛粉を水に溶かして加熱して薄く板状に流し込み冷却して固めた葛餅を麺状にカットした「くずきり」です。
『ZEN CAFÉ』では、鍵善良房で使用されているのと同じ葛粉を使ったくずもちが看板メニューだそう。お店はまるで近代的な美術館のような外観となっています。入口すぐの場所には座席の発券機があり、タッチパネルを操作し、しばらくすると、お店の人が登場しました。

今回、筆者一人でお邪魔したのですが、通された席はこちらの一人用テーブル。壁に面したとても贅沢な空間でした。
初めて食べる食感! ZEN CAFÉのやさしいくずもちをいただく

メニューを確認するとフルーツサンドなどもありますが、やっぱり食べたいのは「くずもち」。登場したその姿は、とても白くて美しい。

パッと見た感じでは桃や梨などをカットした果物のようでもあり、アロエの果肉にも似た白くて半透明な物体。器を動かすとプルプルと揺れ、弾力を感じます。

くずもちはきな粉と黒蜜を付けて食べるのですが、なかなか食べる機会がないので、プレーンな状態でまず一口。かすかな甘みとネットリとした食感は、今まで食べた何にも似ていない上質な触感!

真っ白なくずもちに、今度はきな粉と黒蜜を掛けて食べてみたいと思います。

香ばしいきな粉とコクのある黒糖を纏うことで、くずもちの旨みはさらにアップ。プレーンの味とは一転、今度はお上品に食べるのもいいけどきな粉も黒蜜も「ちょっとかけ過ぎかな?」くらいにたっぷり掛けて食べるのもオススメです。

今まで食べたものの中でも指折りの優しい食感のくずもちを食べつつ、お茶を飲んでいると祇園の街の賑わしさも忘れ、身も心もリラックス。お茶も急須にたっぷり入っており、ゆっくり落ち着くのにピッタリです。
しずかな秘密基地のような近代的な空間で楽しむ伝統の味。京都旅行にこれ以上ないくらいにピッタリなお店となっています。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP INFO
ZEN CAFE(ゼンカフェ)
住:京都府京都市東山区祇園町南側570-210
TEL:075-533-8686
営:11:00~18:00(L.O. 17:30)
休:月曜(祝休日の場合は翌日)
https://www.kagizen.co.jp/store/
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。