●埼玉県熊谷市で、明治期から地域の住民に愛され続ける町蕎麦の老舗『清気庵』の魅力とは?
埼玉県熊谷市といえば、よくお天気ニュースなどで取り上げられる通り、「あついまち」として全国的に有名ですが、実は「中山道の宿場町」であり、また同時に埼玉県で唯一の「戦災指定都市」でもあります。
今回ご紹介するのは、その戦災を乗り越え、今もまちの真ん中で地域住民から愛され続けている明治創業の老舗蕎麦屋『清気庵(せいきあん)』。
熊谷で愛され続ける町蕎麦屋『清気庵』
『清気庵』は、埼玉県熊谷市の中心部、本町の大露路通りと中山道(国道17号)が交差する場所にあります。
店舗の目の前には、「札の辻跡」という熊谷宿の高札場の史跡があり、お店の場所が江戸時代から宿場町の中心地であったことがわかります。
現代の清気庵は、都内の有名蕎麦店で10年ほど修業して2023年に帰ってきた5代目と、先代の4代目、2世代が力を合わせて家族経営を行っています。
5代目店主の稲葉さんによれば、「3代目と4代目は蕎麦を機械打ちしていたのですが、私が帰ってきてからは初代と2代目がしていた“手打ち”に切り替えました」とのこと。石臼挽き自家製粉の手打ち蕎麦だそうです。
とはいえ、清気庵はあくまで“町蕎麦屋”であることに誇りを持っていると稲葉さんは言います。
実際、蕎麦とうどんが選べるのはもちろん、「むじな」「花巻」「おかめ」などの昔ながらのメニューや、天丼やカツ丼やカレーライスなどのご飯もの、さらには麺ものと丼ものが同時に頼める腹ペコに嬉しいセットメニューなどもあります。
本格手打ち蕎麦を提供していても、堅苦しい感じは一切なし。多様なニーズに応える“町の食堂”としての歴史と伝統を大切にしているお店なのです。
ちなみに、伝統を守るという意味で、常連客限定で、今でも“蕎麦屋の出前”を続けているそうです。
蕎麦や丼物はもちろん美味しいのですが、根強いファンがいるのが、蕎麦は蕎麦でも「中華そば」です。
麺もスープも自家製で、近年流行りの濃厚ラーメンとは真逆な、誰もが美味しく食べられるスッキリした醤油スープと手打ち極細麵。
かく言う筆者も、清気庵を訪れると、中華そばとミニカレーが同時に楽しめる「中華セット」を定期的に頼んでしまいます。
まとめ
宿場町として発展した熊谷市の中心地で、明治時代から町の歴史と共に地域に愛されつづけている町の蕎麦屋『清気庵』。
熊谷空襲によってお店が焼失した後、平屋店舗で再興し、現在のビル型店舗に建て替えてから今年で60年が経過しました。
熊谷で歴史と伝統を守りながら進化し続ける名店で、ぜひ食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
●SHOP INFO
清気庵(せいきあん)
住:埼玉県熊谷市本町1-181
TEL:048-521-0719
営:11:30~14:30、17:00~19:00
休:月曜
●著者プロフィール
小林拓朗
「食によるまちおこし」を政策提案している、埼玉県熊谷市の若手市議会議員。高校生の頃から食べ歩きが趣味で、47都道府県全て一人旅で食べ歩いた経験を持つ。地元・熊谷市を中心に、埼玉・東京・群馬・栃木の飲食店に精通。熊谷市観光協会協会員。フードアナリスト2級。
https://www.instagram.com/takuro.k_kumagaya/









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