ごま油は、脇役だと思っていた。
炒め物の仕上げにひと回し。
店内に一歩足を踏み入れると、ふわりと立ちのぼる香ばしい香り。専用の焙煎機と圧搾機が並び、まるでコーヒースタンドのように“搾りたて”を体験できる空間だ。添加物や溶剤は一切使わず、無添加・純度100%の一番搾りのみを販売。当日搾った分が売り切れ次第終了という徹底ぶりにも、本気度がにじむ。
生牡蠣が、凛と立つ
まずは、繊細な味わいの生牡蠣にひとたらし。
驚くほど軽やかだ。いわゆる“ごま油らしい重たさ”がない。上品で澄んだ香ばしさがすっと立ち上がり、生牡蠣のミルキーな甘みをそっと持ち上げる。後味は驚くほどクリーン。
タコの薄切りにも合わせてみる。噛むほどに広がる旨みに、搾りたての香りが重なり、ぐっと立体的な味わいに。塩だけでも十分に美味しいが、数滴のごま油が加わるだけで、皿の格が一段上がる。
シンプルパスタが、ごちそうになる
次は、トマトだけをあしらったシンプルなパスタに、ごま油を回しかけた一皿。
ここに回しかけると――湯気とともに立ち上る香りがたまらない。ごまの甘やかなニュアンスがふわりと広がり、シンプルなパスタが、それだけで“完成した一皿”になる。ソースを使わずとも、これだけで成立する完成度だ。
「さっとかけるだけで食材の味を引き出す」という言葉通り、主張しすぎないのに確実に底上げしてくれる。まさに“名脇役”から“影の主役”へ。
そして、バニラアイスに
最後に試したのは、バニラアイス。
半信半疑で垂らしたひと筋が、口に入れた瞬間、確信に変わる。プレミアムタイプは特に、“ごまのバター”と形容したくなるほどまろやかで、ナッツのようなコクと甘やかな香りが広がる。冷たいアイスの乳脂肪と溶け合い、まるで高級レストランのデセールのような奥行きに。
ごま油が、デザートの世界まで軽やかに越境する。その事実だけでも、このブランドの鮮度とポテンシャルを物語っている。
オリジナルとプレミアム、選ぶ楽しみ
ラインナップは2種。
有機ごまを使用したスタンダードな「オリジナル」(200ml/2,950円・税込)と、国内消費量わずか0.1%という希少な国産ごまを使った「プレミアム」(200ml/8,580円・税込)。
オリジナルは、上品でバランスの取れた万能型。日々の料理に寄り添う一本だ。一方プレミアムは、より芳醇で甘みさえ感じる華やかさ。特別なひと皿や、ここぞという贈り物に選びたい。
価格は通常タイプが3,000円弱、プレミアムが9,000円弱。決して日常使いの油としては安くはない。だが、料理を格上げする“数滴の魔法”と考えれば、むしろ納得の一本だ。
手土産に迷ったとき。
「これは、ただのごま油じゃない」と。
●SHOP INFO
GOMA PRESSO TOKYO(ゴマプレッソトウキョウ)
住:東京都渋谷区広尾 5-25-8 第2広尾フラワーハイホームB棟104
TEL:03-6628-0680
営:11:00~18:00 ※当日の販売分が売り切れ次第終了となります
休:不定休
www.gomapresso.com









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