海外に行ったらぜひ一度は足を運んでほしいのがスーパーマーケット。その土地ならではの食材や調味料が手頃な価格で売られているので、自分用としてはもちろん、お土産として買って帰るのにもぴったりです。
今回ご紹介するのは、台湾のスーパーで買える調味料や食材。台湾といえば人気の観光地なので、「近々行くよ」という人も多いはず。つい最近、三度目の台湾を経験したばかりの筆者が、地元のスーパーで「これは買い!」と思ったイチオシの調味料と食材をご紹介したいと思います。
桜海老のXO醤を使えば“台湾の味”に大変身
いま、台湾では「熱炒(ラーチャオ)」という台湾式居酒屋がブーム。筆者も旅行中に訪れたのですが、そのときに食べた青菜炒めが絶妙においしかったんです。ニンニクだけでなく、何かパンチの効いた調味料が入っていることはわかるのですが、それが何かわからない……。

結局、あの味付けが何だったのかわからないまま帰国したのですが、予想外の場所でその味に出会えました。そう、何となく買った自分用のお土産のなかに“それ”があったのです。その正体は、桜海老のXO醤!

蝦醤はアミや桜海老に塩を加えて発酵させたものです。中華料理には欠かせない存在で、桜海老の香ばしさが決め手になっています。

今回は、豆苗と卵の炒め物に櫻花蝦醤を加えたところ、台湾の居酒屋で食べた青菜炒めの味にかなり近くなりました。炒め物料理だけでなく、チャーハンの仕上げに加えたり、インスタントラーメンに加えたりと、使い勝手に優れた万能調味料です。

“ほんだし”の干貝風味は旨みがスゴい
台湾を訪れる前にTwitter上で「これはおいしい!」という評判を見かけていたのが、日本でお馴染みの「ほんだし」の干貝風味。日本ではかつおだしのものしか売られていませんが、台湾では鰹風味、昆布風味、干貝風味の3種類があるようです。

見た目は日本のほんだしと同じですが、しっかり干し貝柱の香りがします。使い方に関しても日本のものと同じなので、煮物、炒め物などさまざまな料理に活用しましょう。

鶏肉とズッキーニの炒め物にこのほんだしを使ってみたところ、鶏肉やズッキーニを噛んだときにじゅわっと干し貝柱の風味が口いっぱいに広がります! 想像以上の干し貝柱の味がしたので、衝撃を受けたほど。中華はもちろん、和食や洋食にも使えそうです。

台湾で見かける“煮玉子”を手軽に再現
台湾のコンビニに入るとふわっと香る八角の香り。あの香りを嗅ぐと、「台湾に来た!」という感じがします。その香りの正体は、「茶葉蛋(チャーイェダン)」という煮玉子。自作するにはなかなかハードルの高い茶葉蛋を自宅で簡単に作るためのセットがスーパーに売られているんです。

なかには、茶葉と香辛料の入った袋が入っており、これを各1袋使います。まずはゆで卵を作り、殻にヒビを入れます。あとは、醤油、酒、砂糖、水を加え、茶葉と香辛料の袋を入れてひたすら煮込むだけ。

この日は2~3時間煮込んだものを食べてみたのですが、見事に台湾のコンビニの味が再現できていました。もっと黄身の部分にも味を染み込ませたいときは、2~3日煮込むといいそうです。

“台湾版クックドゥー”で本格中華を楽しもう
初めて見かけて何かわからずに買ってみたのがこちらのシリーズ。帰国後に調べてみると「マコーミック」というアメリカのスパイスメーカーで、こちらはスパイスメーカーとしては世界最大なのだとか。アメリカのブランドとはいえ、台湾らしいメニューが揃っているので、なんだか面白そうです。

今回紹介するのは「ハニーポークリブシーズニング」、そうスペアリブです。このシーズニングがあれば、調理はとにかく簡単。ボウルに粉を入れ、水を加えてよく溶かし、そこにスペアリブと塩を入れ、あとは30分待ちます。

スペアリブをフライパンで炒めて焼き目が付いたら、先ほどのつけ汁をフライパンに加え、蓋をして20分待ちます。あとは、最後に汁を煮詰めて完成です。

思ったよりも時間はかかりましたが、しっかり漬け込んだことで肉に味が染み込んでいて、なおかつジューシーに仕上がっています。日本の“クックドゥーの調味料版”といった感じです。
“ご当地クノールスープ”は海外旅行の定番
普段あまり料理をしない人であれば、ご当地ならではの「クノール」のスープがオススメ。日本では見かけない味が海外では売られているので、これを買わない手はありません!


中華風コーンスープは、熱湯にスープの素を入れ、卵を入れて再加熱するだけで完成します。見た目以上に味が濃厚で、レトルトとは思えないおいしさ。

今回、紹介した以外にも、台湾のスーパーには日本人の舌に合う調味料や食材がたくさん売られています。気になったものはとにかく買ってみて、自宅で台湾の味を再現してみてください。
●著者プロフィール
取材・文/今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好き。