センベロ・はしご酒で“あるある”なのが、「ね~、そろそろ座って飲める店に行かない?」。最初は立ち飲みで楽しんでいても、いざ3件目、4件目となると、腰を据えてじっくり飲みたくなるってもんです。
若さ? 体力? どっちが原因なのかはさておき、座って飲めてリーズナブルでおいしいお店、もちろん神田エリアにもございます!
JR神田駅のガード沿いの道から、ちょっと小道に入ったところにある『もつ焼き大衆酒場 つみき 瓦』。昼はグラム数が選べるハラミステーキ定食、夜はモツ焼きが評判のお店です。

もつ焼きは1本100円(税込み108円)で10種~、もちろん1本から注文オッケー、串のほかにも、煮込みや焼き物など、お酒にあうモツ料理が揃っています。
モツ以外のつまみも、「もやしナムル」、「みそきゅうり」各280円(税込み302円)など手頃な価格帯。全般的に1品200円台後半~400円台といったところ。安心して座ってセンベロ開始です。

ちなみに「バリキング」とは、サッポロビールから販売しているリキュール。ショウガなど植物エキスのほのかな苦味が特徴で、ビールよりも軽やか、すっきりさっぱりした味で、モツの濃厚な味わいをすっきり洗い流してくれます。ちょっと昭和を感じるラベルもいい感じです。

「あったかいうちに食べて!」と受け取ったのはハラミ1本焼き。さっきまで焼き台で焼かれていた、できたてアツアツの一皿。最初はハラミだけ、次は敷いてあるタマネギスライスと一緒に。

朝締めの新鮮なモツは、臭みを全く感じません。旨味がギュッと濃縮されたおいしさです。しみじみ、モツは鮮度によって味が全然違ってくることを実感します。ガツ刺しやレバーなどは低温調理でサッと火を通し、生に近いおいしさを作り出しているとのこと。串モノは塩、みそ、ニンニクのタレからセレクトできますが、モツ初心者の場合、最初は店おすすめの食べ方で。

続いて出てきたのは串モノ。串1本がカシラ、2本がチレ。チレは豚の脾臓です。
もちろん臭みは一切感じません。みそダレは甘辛のしっかりした味ですが、濃ければ濃いほど、バリキングのスッキリした喉越しに合う! 異なる食感が楽しくて、チレ一口、バリキング一口、カシラ一口、バリキング一口と、濃厚からのスッキリ、スッキリからの濃厚、をつい楽しんでしまいます。

もうすぐお花見シーズン。ここのモツ料理持って花見したいなぁ~、なんて思っていたら「実は桜のシーズンは、足立区にある舎人公園の噴水前広場に毎年出店しているんですよ。ただ、串ではなく、ハラミステーキなんですが。おいしいハラミを食べつつ花見、最高ですよ~」。
えっ! そうなんですか? それなら今年の花見は舎人公園、決定です! 昼間は舎人公園で花見してハラミ、日が暮れたら神田に移動して串や煮込み。なんか楽しそう。
テーブル席とカウンター席があり、ひとりでも3~4人でも座って味わえるので、センベロ2件目、3件目に最適の店。ついゆっくり過ごしてしまいます。
(取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO

店名:もつ焼き大衆酒場 つみき 瓦
住:東京都千代田区鍛冶町2-7-10 三新ビル 1F
TEL:03-6206-8929
営:11:30~13:30(LO)※ランチ、17:00~23:00(LO)
休:日曜
※価格は全て税抜