そぞろ歩きの楽しい街、東京・神楽坂。ここに、まさに隠れ家という表現がふさわしい中華バーがあります。

それが神楽坂の中腹ほど、雑居ビルの3階にある『ジュウバー』がそれです。

 看板はなく、目印はビルの集合ポストにひっそりと書いてある店名のみ。だからふらっと入るというよりも、ここを目指さなければ訪れるのがなかなか難しいお店です。でも今、食べ飲み歩きが好きな人がこぞってここを訪れています。そして、その価値のある中国料理とお酒が堪能できるんです。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 というわけで今回は、そんな『ジュウバー』の魅力をご紹介します。3階まで階段を上り、重厚なドアを開くとそこには意外にも明るい店内が広がっていました。

毎日食べても飽きない創作中華

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

『ジュウバー』では、本格的な創作中国料理がいただけます。メニューに載るのは、日本人に馴染みのある中国料理の数々。

 訪れた人のほとんどが注文するシグネチャーメニューは、「ジュウバーの肉団子」。粗挽きの豚モモ肉と玉ねぎを一度素揚げしてから蒸して火入れをし、注文が入ったら再度揚げた肉団子を四川豆板醤や黒酢、トマトペーストなどで作るタレを絡めた一品です。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 一度目の揚げで豚の旨味を閉じ込めてから蒸すことで余分な油を落とし、再度揚げることで香ばしさを出します。

タレに絡めたら、四川産の青山椒を挽いて提供してくれます。これだけの手間がかかっているのに、1皿4個入りで680円という値段も魅力的。

「肉団子は酸味があり、山椒の味わいで食べ進めやすい一品にしました。胃袋を刺激してくれるので、ぜひ最初に食べてほしいです。1人で訪れるお客様にはハーフポーションもできるのでおっしゃってくださいね」と、料理を担当する川上武美さん。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 肉団子だけでなく、どの料理もオーソドックスなメニューの中にワンポイントを加えたものばかり。例えば「たっぷり胡麻のゆでワンタン」は、川上さんが中国・四川で食べたワンタンを再現。のどごしのいい皮で餡を包み、練りゴマとすりゴマ、ゴマ油の濃厚なペーストをたっぷりとかけた一品。つるりと胃袋に収まってしまいますが、食べ応えも抜群です。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 また、「パクチーとポテサラ」は、ジャガイモとサツマイモ、そして格子切りにして揚げたヤマイモが入ったポテサラに、フライドガーリックやブラックペッパーを混ぜたパクチーのサラダがこんもりとのります。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 中華料理のエッセンスを残しながらも「豚肉やのナポリタン」や「中華屋のカレー」などの遊び心あるメニューも加わっているのも見逃せません。合わせるお酒は紹興酒はもちろん、ウイスキーやクラフトジン、クラフトビール、ワインと幅広いラインナップ。

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

 1軒目としてはもちろん、24時まで食事の注文ができるので、深夜食堂としても使い勝手は抜群です。勇気を出してその扉を開いて、お酒の進む創作中華の世界に触れてみては?

(文◎千葉泰江 撮影◎大星直輝)

●INFORMATION

見つけづらさも味も最強クラス! 神楽坂の中華バー『jiuba(ジュウバー)』が美味しい理由

店名:jiubar

住:東京都新宿区神楽坂2-12 神楽坂ビル 3F
TEL:03-6265-0846
営:17:00~翌1:00(24:00LO)
休:日・祝

※当記事は『食楽』2019年冬号の記事を再構成したものです

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