お正月になると食べる機会が増える “お餅”。「お餅を食べ過ぎて太ってしまった」と嘆く声もよく聞きますが、食べ過ぎなければ、“お餅は意外にもダイエットに効く!”ほど、栄養価に満ちているのです。
お餅は腹持ちが良く、代謝もアップ!
白米をお餅に変えて、置き変えダイエット
お餅は、炭水化物、脂質、たんぱく質のほか、ビタミンB1やカリウムなどを含みます。ビタミンB1とカリウムは、疲労回復やむくみ予防に役立ち、熱を逃しにくい成分“アミロペクチン”も含むため、体を温め、代謝を促す効果まであります。しかも、お餅特有の粘りによってゆっくりと消化され、腹持ちもいい! だから、冬に食べる習慣があるんですね。
カロリーはおよそ小サイズで83kcal、通常サイズで118kcalと、茶碗一杯250kcalに対して半分以下! 栄養をさっと取れるので、アスリートが試合前に食べる機会も多いそうです。
そこで、いつもの白米をお餅に置き換えて、正月太りや日頃のダイエットに活用してみてはいかがでしょうか? 今回は手軽で美味しく、お餅の栄養をより効果的に摂取できるレシピを4つ、効能とともにご紹介します。
野菜もたんぱく質も手軽に摂れる「お雑煮」

お正月の延長で、「朝はまだお雑煮を食べている」という人も多いのではないでしょうか。それは、正解! お餅は白米に比べ、ブドウ糖に変わるスピードが早いため、朝食べると思考力もアップし、良いこと尽くしなんです。
お雑煮は、余った野菜や鶏肉などをまとめて煮込み、お餅を入れれば出来上がり。野菜をたっぷり摂れるので、食物繊維もたっぷり摂取でき、お腹も温まります。今回は、お鍋などで余った白菜や大根、キノコ類を入れ、三つ葉をトッピングしました。お餅は焼いてからちょっと煮込むと、カリッとした食感とモチっとした食感の両方を楽しめますよ。
GI値が低く、糖の吸収を抑制!?「柚子風味の磯辺餅」

最もポピュラーで簡単に作れる「磯辺餅」は、カリッ、もちっと焼いたお餅を海苔で巻き、お醤油を付けるだけ。海の野菜とも称される“海苔”には、9種類ものミネラル成分を含み、そのうちマグネシウムは糖の燃焼を高め、食物繊維が豊富で糖質の吸収も抑制。今回のレシピでは最もGI値が低いので、血糖値の上昇も緩やかです。
砂糖醤油や醤油&七味で食べても美味しいですが、今回は柚子胡椒と、刻んだ柚子を乗せて香りも楽しめる味わいにしました。
アスリート飯に最適!「納豆餅」

栄養価が抜群に高い日本のソウルフードといえば、“納豆”。発酵食品の代表格で、大豆以上にビタミンB2の効力が格段にあがり、糖質代謝を高めてくれます。さらに、皮膚や髪などの細胞生成を促進するので、美容効果まで期待できますね。
ご飯にかけて食べるように、納豆を乗せて一緒に食べれば、栄養価は格段にアップ! アスリートも好んで食べる簡単・栄養価抜群のソウルフードの掛け合わせです。
大根の辛味がたまらない! 炭水化物の消化を助ける「からみ餅」

醤油と大根おろしをかけて食べる「からみ餅」(大根おろし餅)。大根は食物繊維が豊富でGI値を抑え、大根おろしの酵素が炭水化物の消化を助けてくれます。
好きな薬味と混ぜたり、ポン酢をかけてさっぱり味わうもよし。「納豆餅」に大根おろしを追加すれば栄養価もグッと上がります。
このほか、栄養たっぷりの「きな粉」をまぶしておやつにしても美味しいですよ。お餅は一年中手に入る、便利な栄養食品。ぜひ、“ながらダイエット”に取り入れてみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎草地麻巳)