日本で初めて砂糖や西洋菓子の製法が伝わり、シュガーロードと呼ばれた長崎県平戸。その島の小さなアトリエで、絶品の塩生キャラメル「MANGETSU」が味わえるのをご存知でしょうか?
手がけるのは、「日本のお菓子のルーツを、現代の平戸で再び復刻する」という想いを込めて、2019年10月に平戸で誕生したスイーツの新ブランド『firando(フィランド)』。
濃厚なのに甘すぎない味わいで、キャラメルをそんなに好きじゃない人でもうなる美味しさ…。そんな「MANGETSU」を実際、取り寄せて味わってみました。県内の特産品新作展で最優秀賞を受賞し、キャラメルの概念がガラリと覆るという、その魅惑の味わいをご紹介します。
すくった瞬間、口の中でとろけるキャラメルに釘付け!

「MANGETU」は、ポルトガル商船によって平戸に伝来した西洋菓子「キャラメロ」を再現したもの。この美味しさの秘訣は、満月(MANGETSU)の夜にだけ汲み上げる“平戸海の塩”にあるそう。この塩味がほどよくアクセントとなり、さっぱりとした上品な味わいを醸し出しているのです。
箱を開けると、パウダースノーのような真っ白いキャラメルが現れます。これは漆黒の夜空に白く浮かぶ満月をイメージしたもの。直径9cmほどのサイズですが、濃厚なので8カットにしても十分な食べ応えです。
口に入れた瞬間、まろやかで優しい甘さが広がり、ゆっくり解けていく余韻に浸ります。温度で刻一刻と変化する繊細な舌触りと味わいに、いつの間にか虜になりますよ。
合わせるならブラックコーヒー? それともお酒?

この塩生キャラメルを濃厚に楽しみたいなら、まずはそのまま食べてみましょう。トロ~リとろけるキャラメルの優しい甘みが、口の中に広がります。

ちょっと意外な組み合わせですが、お酒好きな人ならラムベースのカクテルやシャンパーニュを合わせても相性抜群! 辛口の泡やリースリングも、塩生キャラメルの味わいにより、一層深みを与えてくれます。
シンプルな味わいゆえ、こだわりの素材を厳選

素材がシンプルなほど、味に嘘はつけないもの。こだわり抜いた「MANGETSU」の素材には、平戸で唯一守り継がれる酪農家のしぼりたて生乳を使用しています。新鮮な生乳を手に入れるため、受注が入るとオーナー自らが酪農家の元へ受け取りにいくというから驚きです。
ほかにも鹿児島喜界島のミネラル豊富な未精製粗糖と生クリーム、蜂蜜を合わせていますが、やはり肝心なのが、満月の夜に平戸海で汲み上げられた「塩」の存在。これらの厳選素材の絶妙な重なり合いが、「MANGETSU」の素晴らしい食感や優しい味わいを作り出しています。
お酒と相性抜群の、塩生キャラメル「MANGETSU」。優しくとろける甘さと、刻一刻と変化する味わいに、誰もがハマってしまうはず。お取り寄せして自分へのご褒美にはもちろん、じっくりと丁寧につくられた手づくりの温かさや、大切な人と分け合う喜びを味わってみてはいかがでしょうか。
(取材・文◎加藤朋子)
●DATA
店名:firando
商品:「MANGETU」キャラメロ 2個入り×1box
サイズ:1個あたり 直径9cm×厚さ約1cm
価格:1800円 (税別)
購入サイト:https://firando-caramel.com/