多くの居酒屋がひしめき合う新宿三丁目。その一角にある1951年創業の老舗居酒屋『どん底』をご存知でしょうか? 料理は洋風メニューで肉料理や魚介料理、サラダ、創作料理はもちろん、どん底オリジナル料理など盛りだくさん。

 そんな『どん底』は、日本を代表する文人墨客、三島由紀夫や黒澤明なども愛していた場所なんだとか。店内は昭和レトロで重厚な雰囲気が広がり、新宿の喧騒を忘れさせてくれます。

 老舗居酒屋の味を楽しみに、オープン前から並んでいるお客さまもいる人気店。三島由紀夫さん没後50年となる今年(2020年)、改めて『どん底』の魅力をご紹介します。

大人の秘密基地のような店内で、老舗の味わいを堪能

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 新宿三丁目の路地を抜けると、ノスタルジックでどこか懐かしい雰囲気の『どん底』が見えてきます。路地裏には蔦で覆われたお店が数件並びますが、目印は先代が書いたという“どん底”の赤い文字。一度見たら忘れられない存在感のある看板をくぐって、今宵も多くの人が集います。

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 足を一歩踏み込めば、階段と部屋が入り組んで、まるで「大人の秘密基地」のよう。階ごとに雰囲気が異なるので、お気に入りの席を見つけてみるのも楽しみのひとつです。

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 昭和の雰囲気をまったりと愉しめる店内は、所狭しとボトルが並べられています。カウンターや壁など、いたるところにキープボトルがぎっしり。

 仕事帰りにふらりと立ち寄る常連さんも多く、店員さんと心地よい会話を楽しむ姿も。笑顔が溢れる『どん底は、たくさんのお客さまから愛されているのを感じます。

半世紀以上愛され続ける酩酊カクテル「ドンカク」

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 名物「ドンカク(どん底カクテル)」は半世紀以上、多くの人に愛されてきた酩酊カクテル。創業当時からメニューに登場している名物カクテルです。戦後間もない頃は、質の悪い焼酎が少なくありませんでしたが、なんとか工夫して美味しく飲みたいという想いから誕生した一品です。

 ドンカクは焼酎を炭酸で割り、レモンなどの柑橘系と隠し味をプラスした爽やかな味。さっぱりと飲みやすいですが、度数が高いので飲み過ぎには要注意。お酒好きな方は、趣のあるボトル注文もおすすめです。

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 「どん底」の歴史を感じる、創業当時メニュー表。創業当時から愛されている、ドンカクを飲みながら、昭和レトロなひとときを堪能できます。

とろける美味しさ!「たっぷりチーズのミックスピザ」

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 ここに来たらぜひ注文して欲しいのが「たっぷりチーズのミックスピザ」。とろ~りとろける熱々のチーズがクセになる一枚です。カットして出してくれるので、食べやすいのも魅力。食べきれないときは、手土産として包んでくれるサービスも。オーブンで温めれば、自宅でゆっくり、「どん底」の味を楽しめます。

常連客の注文から誕生した「林さんのライス」

新宿で一度は味わいたい! 老舗居酒屋『どん底』の名物ドリンク「ドンカク」とは?

 ネーミングが目をひく「林さんのライス」は、常連客の林さんが「メニューにないものを食べさせて」とリスエストしたことから生まれたもの。

当時の料理長が、即席で牛肉とキャベツをガーリックとサフランソースで炒め、ご飯に盛ったところ「美味しい」と話題になり人気メニューに。シンプルな素材でありながら、牛肉たっぷりで食べ応え抜群です。

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『どん底』は、新宿三丁目駅から徒歩2分程度でアクセス抜群。ノスタルジックな香り漂う店内で、しっとりとドンカクを飲みながら、昭和レトロなひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。

●SHOP INFO

どん底

住:東京都新宿区新宿3-10-2
TEL:03-3354-77499
営:17:00~24:00(LO.23:30)
休:なし ※12月31日~1月4日は休み

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