昨年12月、東銀座にオープンするや、瞬く間に行列の絶えない人気店となったジャムパン専門店『銀座 月と花』。店内で焼き上げた軽やかなパリジャンに、国産の果物を丸ごと詰め込んだような「ジャムパン」は、これまで味わったことのない美味しさです。

実はこのお店、1日3000個を売り上げる「ジャンボめろんぱん」が名物のメロンパン専門店『浅草 花月堂』の新業態。代表の結城さんが、「歳を重ねるにつれ、手に取らなくなってしまったジャムパン」に注目し、“大人にこそ味わってもらいたいジャムパン”を作り上げました。
そのジャムパンの概念を覆す美味しさの秘訣は一体、何なのでしょうか。
自然な甘みで“フルーツそのままの味”を再現

店頭には常に、11~12種類の旬のフルーツを使ったジャムパンが並列しています。やはり、注目すべきは色とりどりの艶やかなジャム! パンの中央にはぎっしりと旬の味覚が詰め込まれています。

このジャムは、市販のジャムの半分ほどの糖度で仕上げています。使っているのは、果物から取れたフルーツシュガーのみ。こだわりは、パンが焼きあがってからジャムを注入していること。一般的なジャムぱんは、パン生地に注入してから焼くケースが多いそうですが、「後注入」することで、加熱でジャムの風味が劣化することを防いでいます。
実際に食べてみると、フルーツの自然な甘さ、酸味と香りが残っていて、フルーツそのものを食べているようなジューシーさ! 今まで食べてきたジャムパンとは全く異なる、驚きの美味しさです。そして、この美味しさの秘訣は、パリジャンの素朴な味わいと食感にもありました。
独自のパリジャンが、フレッシュなジャムの引き立て役

代表の結城さんは東京農業大学で発酵学を学び、製粉メーカーの研究職を10年勤めた経験の持ち主。それだけに、生地へのこだわりも半端ありません。毎日の天候などに合わせてベストな状態に焼きあがる生地は、パリジャンながら「外はカリッと、中はふわふわ」の食感が楽しめます。
持ってみると、驚くほど軽い! そして、パリジャンならではの素朴な味わいが、ジャムの美味しさを一層、引き立てています。
希少な旬のフルーツをジャムで楽しむ贅沢

ジャムには、フルーツやシナモン、リキュールなど2種類以上の素材がブレンドされています。例えば、「しろの苺」には白苺と桃、ライチリキュールが混ざり、奥深い味わいと食感が堪能できるのです。

ジャムのラインナップは3ヶ月周期、つまり季節に合わせて変わります。3月からはあかの苺、しろの苺、くろの苺、夏みかんマーマレード、究極のみかん、桃とシナモン、ブラックベリー、ピーチパイン、観音山レモン、カシスとオレンジ、ブラッドオレンジ、キウイとレモンの12種類が店頭に並んでいました。

今回選んだのは、あかの苺、キウイとレモン、究極のみかん、しろの苺。山形産の苺、みかんは和歌山産のせとかを使うなど、結城さん自ら見つけてきた絶品のフルーツを使っています。
「究極のみかん」はみかんの粒々も感じたし、あかの苺は苺ジャムの本当の美味しさを再発見。朝食やおやつタイムがとても贅沢なものに感じますよ!
包装もセンスよし! お土産にも最適

店頭では欲しいパンを店員さんに取ってもらう仕組み。その場ですぐ味わいたいという通な人は、お店のオーブンで軽く焼いてもらうのだとか。
パンの美味しさだけはなく、可愛い包装にもテンションが上がります。4個買うとこんな可愛い箱に入れてもらえるので、つい4個詰めてもらってお土産にしたくなります。
賞味期限は当日中となっていますが、専用袋に入れて保存すれば翌日食べてもOK。

人気店なので、日によっては売り切れも必至! インスタグラムなどで営業日や売り切れ状況をチェックして出かけるのが良さそうです。ぜひ、衝撃の美味しさの“大人のジャムパン”に、出会いに訪れてみてください。
(撮影・文◎草地麻巳)
●DATA

『月と花』
住:東京都中央区銀座4-10-6
TEL:03-6264-1300
営:10:00~完売次第閉店
休:無休
※新型コロナウイルス感染拡大に伴い、5月6日まで臨時休業中。営業日はinstagram、Twitterでご確認ください。
https://www.ginza-tsukitohana.com/
https://www.instagram.com/ginza_tsukitohana/?hl=ja