ビールによく合う乾きものといえば、柿の種やポテトスナックなどいろいろありますが、たまに食べるとしみじみ美味しいのが「ジャイアントコーン」。食感、香ばしさ、適度な塩味で、後を引くおつまみです。
でも、よくよく考えてみると、あんな大粒のトウモロコシ、食べたことも見たこともないと思いませんか? 調べてみると、ジャイアントコーンの産地はペルー、しかも中南部のウルバンバ地方でしか生産できない非常に貴重なトウモロコシなんだそうです。
現地では、蒸して食べるのが一般的らしいのですが、これを世界で初めて油で揚げた加工品「ジャイコーン」として商品化したのは、なんと日本の企業。今から50数年前に、神戸のサンナッツ食品株式会社の社長さんが、日本人の舌に合うように開発したんですって。海外のスナック菓子だと思っていたのでちょっとびっくりです。

ところで、輸入スーパーの代表格・カルディではサンナッツ食品製の「ジャイコーン」がいろんなフレーバーごとに販売されています。それぞれ食べ比べるのも楽しいのですが、先日、そのジャイアントコーンが並ぶ棚の中に、ひときわ小さな粒の「プチコーン」(194円)という商品を見つけました。“ジャイアント”を見慣れているので、“プチ”はむしろ珍しく感じます。ただ、大きさは違っても似たような味なんだろうな、と思いつつ、試しに買ってみることに。ところが、食べてみて驚きました。これが超絶な美味しさだったのです。
プチコーンとは一体どんな味わいなのか?

いざ、プチコーンを口にしてみると、味も食感もジャイアントコーンとはまったく違うのです。まず食感は、ジャイアントが「ガリッ、ガリッ、ガリ」なイメージだとすると、プチのほうは「ポリッ、ポリッ、ポリ」。
そして何かの味に似ていると感じるはずです。ポリポリを続けていると、1つわかったのは、あの昭和の名作スナック菓子「とんがりコーン」(ハウス食品)のあっさり塩味に似ているのです! しかももう少し、リアルなトウモロコシ感があるので、プレミアムな「とんがりコーン」味というべきかもしれません。

豆菓子のように小粒でつまみやすく、ジャイアントコーンよりも薄味で油感が少なくて、その分、罪悪感も軽い気がします。ビールやチューハイにぴったりなのでぜひお試しください。ただし、グラム当たりのカロリーはジャイアンコーンもプチコーンもほぼ一緒なので、プチだからといって食べ過ぎればもれなくジャイアント化するのでご注意を。
(撮影・文◎土原亜子)