長引くコロナ禍の中、最近、都内飲食店で“虹のステッカー”をよく見かけます。ご存知、店舗や施設がコロナ感染防止に取り組んでいることを示すもので、参考にしている人も多いのではないでしょうか。
こんな大変な時期にも関わらず、安心して気持ちよく飲食できるように努力してくれているお店には本当に頭が下がりますが、その一方で、あのステッカーの有無に関わらず、びっくりするような冷たい対応をされたり、理不尽なトンデモ対応をしてきて、「もう2度と行きたくない」と思わされるお店があるのもまた事実。
今回は、虹のステッカーが貼ってあり、なおかつ、そこそこ知名度もある飲食店で実際に起きたリアルなエピソードを5つ紹介します。こんな体験、みなさんはしたことありますか?
事件ファイル1:ビアホール飲み放題サバ読み事件(OL・30代女性)

先日、友人たち数人とビアホールに行ったときのことです。そこは有名なビアホールの支店で、行く前から楽しみにしていました。ドリンクメニューに「90分間1500円飲み放題・延長30分プラス500円」とありました。ドリンクの内容は、生ビール、赤・白ワイン、ソフトドリンク。私たちは名物の生ビールを目当てに来ていたので、飲み放題のほうが得だね、とそれを注文することに。
すると店員さんから「飲み放題のラストオーダーは終了の20分前になります」と言われました。20分前がラストオーダーって早くないか? と一瞬思いましたが、とりあえず時計だけ確認しておきました。美味しいビールを味わい、楽しい時間はあっという間に過ぎて、確かに飲み放題終了時刻の20分前きっかりにお店の人がやって来て、「ラストオーダーの時刻です」と告げました。そこで、みんなもう1杯ずつビールを注文。そして飲み放題終了時刻のちょっと前に、友人が「もう少し飲みたいし、30分延長しようよ」と言い出しました。その意見は満場一致で可決し、お店の方を呼んで、延長を頼んだのです。
すると、女性の店員さんは「延長はできないんですよね~。先ほどラストオーダーを聞いた時に言ってもらわないと」とピシャリ。「え、どういうこと?」と一同、ポカンとしちゃいました。そんなことはメニュー表に書いてないし、ラストオーダーの時にも言われませんでした。そもそもですが、「90分飲み放題」ってウソじゃないですか。実際に注文できるのは70分間。だったら「70分飲み放題」と表示すべきですよね。
私たちは飲み放題終了時刻の前に延長を頼んでるんですよ。例えばカラオケ屋さんの「延長」は終了時刻から延長時間がスタートになりますよね。もし、この店がそういうルールでないというなら、何のための90分表示なのか。なんか小ずるいやり方で騙された気がして、二度と行くまいと心に誓いました。
事件ファイル2:Uber Eatsに負けっぱなし事件(美容師・20代男性)

先日、某有名ファストフードのハンバーガー屋さんに一人で行った時のことです。お店はそんなに混んではいなかったものの、Uber Eatsの配達の方が数人、店内にいました。
仕方なく席に戻って待っていると、新しくUber Eatsの方がやってきては商品が渡されていきます。しびれを切らし、再度、店員さんに「まだですか?」と聞くと、厨房を振り返る大袈裟な動きをして「もう少々、お待ちください」と壊れたロボットのように繰り返すばかり。時計を見ると、すでに注文から40分以上が経過していました。「もう要らないのでお金返してください」と言うと、あっさり返金。ただし、返金を頼んだ時、店員同士が顔を見合わせて、うんざりした顔をしたのを僕は見逃していませんでした。いやいや、うんざりしてるのはこっちだから。
Uber Eatsの注文が多くて忙しいのはわかりますが、それなら、最初に時間がかかると言ってほしいし、40分待たせるって、今時、鰻屋でもきちんとアナウンスするでしょう。帰り際、店員の「またのお越しをお待ちしてま~す」という言葉にさらにイラッとしました。
事件ファイル3:オススメ聞いたら怒られ事件(秘書・30代女性)

以前、友人と雑誌に出ていたある都内のカフェに行った時のことです。私たちは雑誌に掲載されていたパフェを食べたかったので、それを注文することにしました。せっかくだからほかのスイーツも食べてみたいと思った私は、お店の方に「ほかにオススメはありますか?」と聞いてみたのです。すると店主さんと思しきその店員さんからは、耳を疑うような返答が。
「うちの商品はすべてがオススメです。聞かれても困ります。私はお客さんの好みを知りませんので、決めてから注文してください」と怒気を含んだ調子で言ってくるではありませんか。あまりの恐怖に言葉を失いました。そんなに怒ること? お店のオススメを聞くのはいけないことなんでしょうか? あれ以来、怖くて他のお店でもオススメを聞くことができなくなりました。完全にトラウマです。
事件ファイル4:客の悪口をツイート事件(自営業・40代女性)

コロナ禍の真っ只中の今年5月のこと。会社の帰り、小雨が降る中、夕飯を買って帰ろうと商店街を歩いていたら、テレビでも紹介されたことがある担々麺専門店がテイクアウト販売を始めているのを目にしました。数人並んでいたので、私もその列に並ぶことに。
ところが、列には並んでいないお客さんがたびたび訪れて商品を受け取っているんです。
その翌日、何気なく同店のTwitterを覗いてみたら、「昨日の夕方、並んでおきながら、待ち時間を聞いて帰る客がいた。別にいいけど、待てないなら最初から並ぶ必要ないのにw」というような趣旨のツイートを発見。目を疑いましたが「うわ、これ私のことだ……」とびっくり。そう思っていたとしてもTwitterでつぶやく必要あります? それに、一度並んだら絶対に最後まで待たなくてはいけないの? 店に何のメリットがあるのかも謎。今もモヤモヤが止まりません。
事件ファイル5:飲み放題なのに3杯しか飲めない事件(営業・30代男性)

会社の同僚たちと5人で渋谷のある人気の居酒屋に行った時のことです。2時間の飲み放題メニューで2000円というのがあって、それを注文しました。
最初にビールやワイン、スパークリングワインなどをそれぞれ注文。飲むペースが早い人と遅い人がいるので、あっという間に空になった2人は、すぐにおかわりを注文しました。しかし、店は満席で、人手が足りないのか、なかなか2杯目が来ません。そうこうするうちに、他の3人も飲み終わり、追加をお願いしました。その間に、料理は次々と運ばれてきます。そのたびにおかわりまだですか? と聞くのですが、「少々お待ちください」と言われるばかり。
結局、最初の2人分もあとの3人分も、おかわりは一緒に来ましたが、なんと30分以上経ってからのこと。さらに飲み終わっておかわりをしても、またまた持ってくるのが遅い。結局、時間内にみんな3杯ずつしか飲めなかったので、すごく損した気分に。そこで帰り際にお店のスタッフさんに苦情を言うと、「うちの飲み放題のサービスは“量”ではなく“質”なんです」と言われました。
何を言っているのかよくわからなかったので、どういう意味か聞くと、「1杯800円以上するワインなどが飲み放題メニューに入っていて、それを2時間2000円で飲めるようにしてるわけです。ですから、3杯も飲めばお客さんは得してるんですよ」と言うのです。何だそれ? 質を重視するならそもそも飲み放題なんか頼んでないし、そもそも注文しても、全然持ってこないなら質も楽しめませんよね。ホント、怒りが収まりませんでした。
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いかがでしたでしょうか。皆さんも飲食店での不快な経験が1つや2つあるのでは? 今回は「残念なお店の話」でしたが、態度の悪い残念な客がいるのも事実。「残念な店、ひどい客」といったエピソードをお持ちの方は「食楽web編集部」までお寄せください。
(構成・文◎土原亜子)