愛知ドビーの「バーミキュラ フライパン」は、2020年4月に発売され、発売から5か月で10万台が売れた大人気のフライパンです。26cmが税込1万6830円、24cm[深型]が税込み1万6280円と、フライパンとしては高価な部類にも関わらず、これだけ売れたのは驚きの事実。
「フライパンなんてどれも同じ」と考える人は多いかもしれませんが、実際に使ってみるとその差は歴然。筆者も普段は2000円くらいで買ったフライパンを長く使っているのですが、野菜炒め、チャーハン、ステーキを焼いてみて、まったくの別物であることがすぐわかりました。一体どんな違いがあるのか、ご紹介しましょう。
用途に合わせてサイズを選べる

今回、筆者が使ったのは24cmの深型タイプ。ウッドハンドルの素材はオークかウォールナットかを選べるようになっており、自分好みのハンドルにできるというのが所有欲を満たしてくれます。
別売りのフタは熱くなりにくいのが特徴。自立するので、立てて置けば調理中もキッチンで場所を取りません。

バーミキュラ フライパンは鋳鉄×ホーローでできているので、ステンレスのフライパンに比べるとずっしり重みがあります。最初は「使いにくいかな?」と心配でしたが、使ってみるとあまり気にする必要はないことがわかりました。
その理由は、フライパンを振る必要がないから。バーミキュラ フライパンは、水が馴染む特殊な性質の新開発のホーローと、蓄熱性の高い鋳鉄の組み合わせでできています。これにより食材から出る余分な水分をすばやく飛ばしてくれるので、鍋を振る必要がありません。もともと、ホーロー製品はぶつけることがNGなので、フライパンを振るのがクセになっていた人は使い方に気をつけましょう。
炒め物の仕上がりで違いがわかる

バーミキュラ フライパンは鉄鍋なので、最初に予熱が必要です。油を入れて加熱し、煙が立ったら食材を入れるのが基本の使い方となっています。この予熱を忘れると食材が鍋にこびりつく要因になるので要注意。
最初に作ったのは野菜炒めです。ステンレスのフライパンでは野菜の水分が出てベチャベチャになりやすいのですが、バーミキュラ フライパンで作る野菜炒めは水分を瞬時に飛ばすので、まったくベチャッとすることがありません。

実際に食べて見ると、玉ねぎやピーマンといったしっかり火を通したい食材はしんなりとしていてもベチャつきはなく、野菜の甘みが感じられます。キャベツはシャキシャキの食感が残っており、まさに町中華で食べるような野菜炒めのクオリティに仕上がりました。

野菜炒めがあまりにおいしく作れたので、続いて“パラパラな仕上がりが命”のチャーハンを作ってみました。煙が出るまで予熱したら玉子を入れてごはんを投入。全体にしっかり熱を加えたら、具と塩コショウ、醤油でシンプルに味付けしました。

このチャーハンが驚くほどパラパラに仕上がっており、普段どおりに作っただけなのに、自分が料理上手になったような気分になりました。炒めものやチャーハンといった”ベチャベチャ厳禁”な料理が必ずおいしく作れるというのは、ステンレスのフライパンにはない魅力でしょう。
ステーキの焼き上がりもケタ違い!

せっかくなので、ステーキも焼いてみることにしました。
常温に戻した牛肉に塩コショウを刷り込み、フライパンを強火で30秒加熱。油を入れて煙が立ったら火を止め、煙がおさまったら肉を入れ、弱火で3分焼く。肉に焼き目が付いたら裏返し、再び弱火で3分加熱。バターを加えて、溶けたバターをスプーンですくって肉に回しかけながら1分焼いたら火を止め、5分ほど余熱を通したら完成です。

使った牛肉は高価なものではなかったのですが、バーミキュラ フライパンのおかげで、最高のステーキに! ステンレスや鉄のフライパンで何度となくステーキを焼いてきましたが、ここまでパーフェクトな仕上がりになったのは初めてかもしれません

鉄のフライパンとは違い、洗剤を使って丸洗いできるのもバーミキュラ フライパンのうれしいポイントです。鉄のフライパンのように錆びることもないので、毎日手軽に使えます。使い込んでホーローが剥げたり、ウッドハンドルが傷んできたら、有料のリペアサービスが利用できるのも魅力。長く使える大切な調理道具として、バーミキュラ フライパンはかなり魅力的な一品ですよ。
●DATA
バーミキュラ フライパン
https://www.vermicular.jp/products/fryingpan/
●著者プロフィール
今西絢美
「おいしいものナビゲーター」として、調理家電や食に関する記事を執筆。フードツーリズムマイスター、利酒師の資格も持つ。