寒くなると食べたくなるシチューですが、いつも疑問に思うことがあります。それは……
「皆さんはごはんにシチューをかける? かけない?」
筆者の実家では普通にごはんにシチューをかけて食べていましたが、「この食べ方、もしやうちの実家だけの慣習ではないのか!?」と疑問に思っていたのです。
しかし「いやいや、ごはんにシチューをかけるなんてとんでもない!」、「そんな食べ方、したことがない」という人が一定数いるのも事実。今回は『ハウス食品』のシチューかけごはん専用「シチューオンライス」を実際に作って食べつつ、この疑問点について話を聞きました。
シチューをごはんにかけない人が、なんと過半数超え!

まずハウス食品が2016年に実施した「シチューとごはん あなたはどっち“ごはんとわける?” “ごはんにかける?”」のアンケート結果を見てみましょう。「ごはんとわける」派が58%、「ごはんにかける」派が42%という結果となり、過半数を超えて「ごはんにかけない」派が多いことを示しています。
一方で、「ごはんにかける」派も一定数いることがわかっており、この点は自然発生的に広まった食べ方なのではないかと思います。しかしこの食べ方が始まったのは果たして、いつ頃からのことなのでしょうか? ハウス食品の担当者の方に聞いてみました。
「弊社のシチュールウとして初めての商品『シチューミクス』の発売は、1966年のことです。当時から『ご飯と相性の良い』味作りをしていましたので、家庭でシチューを食べる機会が増えたことと合わせて『シチューをご飯にかける』という慣習が広まっていったのではないかと考えています」(担当者)
また、シチューかけご飯を好む層が潜在的にいると判断したハウス食品では、冒頭でもふれたシチューかけご飯専用のルウ「シチューオンライス」の販売に踏み切りました。

「『シチューオンライス』は、お客様のクリームシチューに対する潜在的なモヤモヤを解消するために開発した商品です。『味が優しい』『ボリュームがない』『白いからご飯と一緒に出しづらい』などのお客さまの声を受け、『シチューオンライス』を発売しました。発売以降、『家族みんなの口に合う』商品として支持を受けており、特に若年層の購入比率が高いことが特徴です。
「シチューオンライス」のようにシチューかけご飯専用のルウは今のところハウス食品のみのリリースとなっていますが、支持が高まり派生商品も生まれたとのことです。
シチューかけご飯専用の「シチューオンライス」は、従来のクリームシチューとは似て非なるものだった!

ただし、「シチューオンライス」のパッケージを見ると、従来のクリームシチューをごはんにかけるものとはやや異なり、見た目的にはブラウンが強いもの。この点、ハウス食品によれば「通常のクリームシチューよりも、さらにご飯に合うよう濃厚にしている」とのこと。あまりに気になるため作って食べてみることにしました。
作り方は従来のクリームシチューとさほど変わらない一方、調理中に感じたことは、ご飯に合うよう従来のシチューよりも粘度が強そうな印象もあります。シチューかけご飯の食べ方以外にも、パンに塗ってクロックムッシュ風にしたり、パスタと和えてカルボナーラ風にするのもオススメとのことですが、これも粘度があるがゆえにできることだろうと思いました。

できあがったのがコチラの「シチューオンライス」。見た目的にはやはりブラウンが強く、粘度も強めである一方、いかにも濃厚そうな香りが食欲をそそります。

さっそくいただいてみましたが、従来のクリームシチューのかけご飯の美味しさをさらに飛躍させたようなコクのある味。かと言って、食べる人を限定してしまうような強すぎるパンチがあるということではなく、クリームシチューとももちろん通ずる優しい口当たりも魅力です。寒い季節にほっこり温まりつつお腹もしっかり満たすことができるものだと思いました。
初めて『かけシチュー』にトライする方にもオススメ!

まさに家族なら誰でも好きであろう美味しい「シチューオンライス」でしたが、最後に改めてハウス食品の方に聞いてみました。
「『シチューオンライス』の発売以降、それまでは『かけない派』だった方からも『ご飯にシチューをかけることへの抵抗がなくなった』というお声もいただきました。
欲張りな筆者は「シチューオンライス」と、従来のクリームシチューを2つ用意して食べ比べてみると、さらに楽しいのではないかとも思いました。これから本格的な冬を迎えますが、これらのシチューかけご飯で身も心も温めてみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎松田義人)
●DATA
ハウス食品 シチューオンライス
https://housefoods.jp/products/special/stewonrice/index.html