店に入り、「1人○個まで」のような購入数限定を謳うPOPを見ると、何はともあれ必ず買いたくなるのが人情というもの。先日、『久世福商店』を訪れた際にも、「1人3個まで」というコピーを見かけてしまいました。
その商品というのが「大人のしゃけしゃけめんたい」(626円)。ちょうどその時、たまたま通りかかった2人組のお客さんが、「これ美味しいよね~」と言いながら、それぞれ3個ずつをカゴに入れたこともあり、「これは買わねば!」と思ってしまったのです。

この商品、名前を見ただけで「間違いなく美味しい」と確信できます。だって、鮭と辛子明太子の組み合わせですよ。マズいはずがありません。そもそも鮭フレークだけでご飯2杯は確実。さらに辛子明太子に至っては、丼ぶりで2杯いけると思います。そしてこの2つがタッグを組んだとなれば、もう無限にご飯が食べられるはず。

しかもですよ。よくよく考えてみれば、鮭の子はイクラで、明太子はスケソウダラの子。鮭は自らお腹をいためた我が子・イクラを差し置いて、よその家(スケソウダラ)の優秀な子どもを連れてきているわけです。こんな斬新かつ禁断とも思える組み合わせ、食べたことありません。

さらに、店内をぐるぐる回っていると、なんと、同じシリーズで「大人のさばさばめんたい」(626円)という商品も発見! サバ缶や塩焼きなど、ご飯にめちゃくちゃ合うサバに、これまたスケソウダラの子である明太子を合わせている…ちょっとやりすぎじゃないでしょうか。というわけで、この2種類を購入して、家で食べてみることにしました。
確かにご飯が止まらない! 鮭&鯖&明太子が織りなす新しい味

さっそくご飯を炊いて、「大人のしゃけしゃけめんたい」から実食。湯気が立ち昇るアツアツ炊きたてご飯をお椀によそって、上にのせてみます。見た目は普通の鮭フレークですね。鮭はサーモンピンクで、辛子明太子は赤が強いはずですが、合わせてもピンク色が強い。
ひと口食べてみると、まず鮭フレークの味が来て、時間差で少しだけ辛子明太子のピリピリと辛い味がやってきます。うーん、これは斬新! 鮭フレークと辛子明太子のいいとこ取りと言いますか、ピリ辛鮭フレークといった感じで、これは確かにご飯が進みます。
続いて、「大人のさばさばめんたい」を食べてみます。

こちらは、鯖の身が粗ほぐしタイプで、鯖フレークにうっすらと辛子明太子色がついています。
食べてみると、おお、これまた不思議。
これは、「鯖7×辛子明太子3」くらいの比率のイメージで、これまで食べたことがない新しい味がしました。そして、まるでスルメのように、鯖と辛子明太の美味しさが口の中で増幅してくるんです。

2つを食べ比べてみた結果、どっちも美味しいんですが、個人的な推しはダークホースだった「大人のさばさばめんたい」のほう。しかもサバの身が大ぶりなので、お茶漬けにしたり、それだけでお酒のつまみにもなります。
鮭もいいけど、やはり焼きサバの旨さには勝てないのだな、などと一人で考えていたのですが、後日、「大人のしゃけしゃけめんたい」でおにぎりを作ってみたところ、ちょっと考えが変わりました。

おにぎりにすると、アツアツのご飯にかけたときと違って、「大人のしゃけしゃけめんたい」の辛子明太子の要素がより強くハッキリ出てくるんです。しかも辛さもしっかり際立ち、これはおにぎりにめちゃくちゃ合うことが判明。
というわけで、久世福商店の大人気シリーズ「大人のしゃけしゃけめんたい」と「大人のさばさばめんたい」、それぞれ3個買っても足りないくらいオススメです。
(撮影・文◎土原亜子)