熱海といえば、社員旅行や新婚旅行のメッカ、お土産は温泉まんじゅうと干物……そんなイメージは今や昔。最近は若者がこぞって行列を作る街として、生まれ変わっているのをご存知でしょうか?
そのお目当ては“映えるスイーツ”。
確実にゲットするなら毎正時30分前に並ぶのがおすすめ

『熱海ばたーあん』は、熱海駅前の仲見世商店街の中ほどに店を構えるあんことバターのお店。店名の前に「又一庵謹製」と入っているのは、明治4年に静岡県磐田市で創業した老舗和菓子店『又一庵』とコラボしているから。
代々受け継がれてきた『又一庵』自慢のあんこは和の素材。そこにバターやクリームなど洋の素材を組み合わせ、和洋折衷のオリジナルスイーツが誕生しました。これが、熱海の新名物として注目を集めているのです。
なかでも一番人気は看板商品の「熱海ばたーあんパン」。どんな味わいなのか気になりますよね。早速、店舗に向かってみましょう。

10時から17時まで、毎正時ごとに限定70個の予約を受付け、販売しています。確実にゲットするためには毎正時30分前には店に行き、整理券を受け取り並ぶ必要があります。
ちなみに筆者が到着したのは、ちょっと遅めの9時50分。

10数分経って、ようやく自分の順番が近づいてきました。注文口からは「熱海ばたーあんパン」を手際よく袋に詰めていくスタッフの姿が見えてワクワク。さぁ、一体どんな味わいなのでしょうか。
かわいいキノコ型のパンには、あんことバターがぎっしり!

コロンとしたキノコのような形がかわいらしい「熱海ばたーあんパン」。焼きたての温かい状態を想像する人がいるかもしれませんが、商品は常温です。中にバターが注入されているので、パンが温かいとバターが液状になって流れてしまうためと推察されます。
ちなみにこのパンを焼いているのは、お店の斜め向かいに位置する老舗ベーカリー『パン樹 久遠』。ちょっと変わったこの形はパン職人のなせる技なのだとか。賞味期限は24時間。時間内に食べてもらえるなら、お土産にするのもよさそうです。

ふんわりしていながらハリのある薄皮の生地には、『又一庵』が丹精込めて炊き上げた粒あんがぎっしり。
この形、どこから食べるか悩むところですが、くぼんだあたりを横からパクッといくと、あんことバターのバランスがよくおすすめです。

常温でそのまま食べてももちろん美味ですが、ぜひ試してほしいのが軽く温める食べ方。バタークリームがジュワッと溶けて口の中で粒あんと絡み合い、やみつきになりそうな美味しさ。
温める目安は電子レンジならラップをして500Wで10~15秒、オーブントースターなら2~3分が目安。とろっとしたバタークリーム、ジュワッと溶け出すバタークリーム、自分の好みを見つけてみるのも楽しいですね。
最中は“その場食べ”がおすすめ

他にも「熱海ばたーあんパンまんじゅう」や「ばたーあんけいく」など、オンライン購入も可能な商品が並びます。せっかくなので、店頭でしか購入できないかわいらしい最中も買ってみました。
選んだのは「フロマージュ最中」と「フルーツ最中いちご」。熱海市の花である梅の形をした最中の皮で、粒あんとコクのあるバタークリームをサンドしています。フロマージュに使用するのは、なめらかで口どけのよいマスカルポーネチーズ。あんことバターにこんなに合うとは驚きです。
最中はテイクアウトもできますが、皮のパリッと感を存分に楽しめる“その場食べ”がおすすめ。特にフロマージュは溶けるのが早いので気をつけましょう。

行列ができる店舗脇の壁には、スポットライトに黄色い昇り龍のイラストを組み合わせたフォトスポットもあり、SNSに載せる写真を撮るのも楽しいですよ。熱海の新名物に出合える「熱海ばたーあん」へ、ぜひ出かけてみてください。
(撮影・文◎池田実香)
●SHOP INFO

店名:熱海ばたーあん
住:静岡県熱海市田原本町5-11
TEL:0557-81-2777
営:10:00~18:00
https://www.atami-butter-an.com/
※価格は全て税込