池袋にある「なぜ蕎麦」にボリュームある蕎麦があるよ~。という話を聞き、今回向かったのは『池袋 壬生』。
なぜ蕎麦にラー油入れちゃうの? ラーメンや餃子、ゴハンにラー油はわかるけれど、蕎麦って!? と心の中で突っ込みつつ、人生初の蕎麦&ラー油はどんな味なのか、楽しみにしながら店に向かいます。

今回の目的は、4月に登場したばかりの新メニュー「肉汁つけそば」。大中小同一料金で900円。さらに麺大盛+100円にして注文です。
ポスターには、「武蔵野スタイルを僕らが分解・再構築して新たにつけそばとして皆様にお届けします」との一文が。分解・再構築ってどういう意味? いや、そもそも武蔵野スタイルって何? とりあえず食べてから考えよう。
蕎麦もつけ汁も唯一無二の存在感! どハマり必須の「肉汁つけそば(大)・麺大盛」1161g

待つこと数分、出てきたのは、そばの上に茹でキャベツ。そしてつけ汁は蕎麦の相手とは思えない濃厚そう、かつ、具がたっぷり! まずは計測です。蕎麦の方は直径18cmの器に高さ約8cm、重さは759g。つけ汁の方は直径15.5cmの器に402g(ともに器の重さは除く)。
計測を終えてまず一口! 甘くてスパイシー。何この美味しさ! 最初にラー油がバシッとやってきて、その後から出汁醤油の旨みや甘さがやってくる。今まで蕎麦では食べたことのないパンチ力を感じます。
おそらくだけれど、蕎麦も一般的な蕎麦よりゴワッとしている。かみごたえのある蕎麦に力強いつけ汁。癖になる美味しさ! ラー油がしっかり入っているけれど辛さは突出せず、味に華やかな香りと深みを出しているようなバランスです。蕎麦だけれどいわゆる蕎麦じゃない。ここでしか味わえない唯一無二の味。あまりの旨さに食べるスピードがどんどん加速していきます。

「蕎麦は自社工場で毎日製麺したもので、茹で前で小200g、中250g、大350g。追加の麺大盛は茹で前100gですね。
つけ汁の中は、揚げ玉、豚肉、海苔、ナルト、ゴマ。「今まであまり豚肉は使ってこなかったのですが香辛料を使ったつけ汁との相性が抜群に良かったので今回は豚肉を使おうと決めました。創業以来、牛肉を使用した『肉そば』と鶏肉を使用した『鶏そば』の2商品がグランドメニューの看板商品でしたが、今回の『肉汁つけそば』は豚肉を使用していますので「第三の……」と付けたんですよ」。なるほど~。ポスターの謎、一つ解けた!

蕎麦が“黒くてワシッとした田舎蕎麦”って。と言われてふと思い出した。ワシワシと言ったら多摩地区~埼玉エリアのご当地麺「武蔵野うどん」。武蔵野スタイルって、もしや武蔵野うどんスタイルってこと?
「そうなんですよ。武蔵野うどんの食感と、ぼくらの田舎蕎麦の食感は共通するラインがあります。

そして、1kg超えの肉汁つけそば、完食するためのアドバイスを聞くと「味変アイテムがあるので、途中で味を変えつつ楽しんで食べるといいですよ」。卓上には天かす、油ニンニク、合わせラー油、そして生卵が置いてあり、いずれも追加料金なしでOK。卵無料って、なんて太っ腹な!
ということで、生卵をつけ汁に入れると、まろやか&コクアップ。天かすは入れるとザクザク感がプラスされます。「天かすの食感をより楽しむなら、麺の方に乗せて食べるのがおすすめですよ」。なるほど。油ニンニクはこれまでもすごかったパンチ力がさらに力強くなる気がする。
もちろん最後に蕎麦湯をもらって完食。1161gスタートで、天かすや卵、蕎麦湯までトータル1.2kgはいったと思いますが、お腹がはち切れそうなドスっと感は同じ1.2kgレベルのラーメンと比べるとやや軽め。美味いものをお腹いっぱい食べたぞ~っという達成感、爽快感の方が強いかも。

多様な薬味と複雑な香辛料の組み合わせが見事なつけ汁に、武蔵野うどんリスペクト、ワシワシ蕎麦が完璧すぎる、『池袋 壬生』の「肉汁つけそば」。7月1日には「ごまだれ 豚しゃぶそば」(990円)が毎年恒例の夏限定メニューとして登場予定。そして、この夏には同じグループの兄弟店として、池袋に肉汁うどんのお店『肉汁うどん奥村』がオープンします。詳しい情報はウェブで確認を。
ということで、うどん店がオープンしたら、蕎麦とうどんの2店をはしご決定! 『なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。』の食べた後の感想、答えとしては「すっごく美味いから」。むしろガンガンいれちゃってくださいっ! でした。
(取材・文◎いしざわりかこ)
●SHOP INFO

店名:池袋 壬生(なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。)
住:東京都豊島区池袋2-73
TEL:03-6914-2880
営:11:00~16:00、17:30~21:30、日曜・連休の中日が日曜の場合は~21:00
休:なし
https://nomimono.co.jp